
【国際バカロレア】 人気の「認定幼稚園」を徹底取材 幼児期に「概念的な理解」ができると「考え方の応用」が身につく理由
「国際バカロレア連載」 #2 PYP認定園『町田こばと幼稚園』
2025.04.29
6つのテーマに沿った探究活動を実践
──IBの導入後、具体的にどのようなプログラムを園で実践しているのでしょうか。
中嶋詩菜先生(以下、中嶋先生):基本的な理念や活動内容は創立時からほとんど変わっていませんが、指導法や学び方においてIBの枠組みを取り入れています。
IBでは3~12歳までを対象としたプログラムをPYP(Primary Years Programme)というのですが、学ぶべき6つのテーマ設定がされています。
【6つのテーマ】
・私たちは誰なのか
・私たちはどのような時代と場所にいるのか
・私たちはどのように自分を表現するか
・世界はどのような仕組みになっているのか
・私たちは自分たちをどう組織しているのか
・この地球を共有するということ

中嶋先生:こばと幼稚園では、各学期に1~2つ、年間で4つの探究活動を行っています。毎回この中のどれか一つのテーマを探究のゴールとして設定しています。
たとえば、「私たちは誰なのか」というテーマはどの学年も必ず取り組むのですが、年少のクラスでは、「自分の好き」を見つけることから始めます。
自分の好きな色の服を着てくる日を設けて、「○色が多かったね」「みんな好きな色が違うんだね」「でもみんなで遊ぶと楽しいね」と、自分とお友達との違いを知り、認め合うきっかけにしています。
