

「あらしのよるに」シリーズは、オオカミとヤギの「食うもの」「食われるもの」の関係を超えて結ばれた絆を描く、友情物語です。
1994年に出版された最初の物語『あらしのよるに』から、『あるはれたひに』や『くものきれまに』など、シリーズは7作品、380万部を突破しました。

さらに2025年3月には、ファン待望の8作品目を刊行します。タイトルは『あいことばはあらしのよるに』。ガブとメイの物語から、ますます目が離せません。
30周年を記念して「あらしのよるに」シリーズを愛する著名人から、スペシャルメッセージをいただきました。第3回は、俳優やタレントとして活動している村山輝星さんです。
Eテレ「えいごであそぼ」で一躍注目を浴びた輝星さんは、幼いころから絵本が大好き。14歳になったいまも、読書を趣味にしています。
そんな輝星さんは、幼いころから『あらしのよるに』が大好きだったそうです。輝星さんの感じる『あらしのよるに』の魅力を伺いました。
目次
素直で優しいガブのような人になりたい

輝星:『あらしのよるに』は、保育園に通っていたころに読みました。小学生になって、図書館にシリーズ全巻が置かれていたので、最後まで夢中で読んだことを覚えています。
お気に入りのシーンは、たくさんあります!
特に好きなのは、オオカミのガブが、ヤギのメイを見て「おいしそう」と感じ「なんて酷いことを思ってしまったんだ」と自己嫌悪に陥るシーンです。
ガブって見た目は怖いのに、とっても優しくて、素直な性格なんです。友達のことを「おいしそう」なんて、普通に思ったらひどいことだけど、ガブなら不思議とかわいく感じられます。
しかも、ガブは自分の気持ちをかえりみて「悪かった」と反省することができる。私もそんな人を目指したいなと思います。
2匹の関係は、オオカミとヤギの仲間にバレてしまいます。
しかしガブとメイは、ヤギの友達に説得されても、オオカミの仲間に追いかけられても、ずっといっしょにいることを選択するんですよね。
2匹の愛は、本当に強いものなんだと感じました。