国民的ベストセラー『あらしのよるに』 4歳と10歳に全7作品読み聞かせにトライ 親が感激した子どものリアクションと成長とは?

新作刊行記念 講談社児童書初! シリーズ全作品全ページ試し読み実施中!

笹川 かおり

パパと『あるはれたひに』を読む次男。ハラハラドキドキのストーリーに思わず手を合わせる。  撮影:笹川かおり
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『あらしのよるに』シリーズは、まっくらな嵐の夜に出会った、オオカミのガブとヤギのメイが、お互いの正体を知らず友だちになり、「食うもの」と「食われるもの」という関係に葛藤しながら、友情を深めていくストーリー。全7巻380万部の国民的ベストセラーで、この度、20年ぶりの新刊が刊行され、話題になっています。

幅広い年齢に愛される「あらしのよるに」を読んだ読者のみなさんの感想をお届けします。今回は、4歳の男の子と10歳の男の子を育てる笹川かおりさんとお子さんの感想です。

7冊ぶんを1週間で! 6歳差きょうだいに読み聞かせ

私が20代のときに映画化され、大ヒットした「あらしのよるに」。

ずっと気になっていた既刊7冊ぶんを手元に揃え、10歳と4歳の年の差きょうだいに1日1冊ずつ読み聞かせてみました。

「あらしのよるに」全7巻 きむらゆういち/作 あべ弘士/絵

4歳弟は「ハラハラドキドキ、ユーモラスなストーリー」に夢中!

寝ているメイを見つめるガブ。次男は「食べられちゃう……?!」とハラハラ! 「あらしのよるに」シリーズ第2巻『あるはれたひに』(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)より

4歳の次男がいちばん気に入ったのは、1巻の『あらしのよるに』。少し長めのお話を未就学児がきちんと理解できるか不安でしたが、いざ読み聞かせを始めると、じーっと集中して聞いてくれました。

暗闇の中で、お互いの姿も素性も知らないまま交流を重ねるオオカミの「ガブ」とヤギの「メイ」。なにかのきっかけでお互いの正体がわかったら、彼らは友達でい続けられるかわからない……。

「あーっ、ヤバイ! ガブにメイが食べられちゃうよ!」
「もう食べられちゃうかな? メイ、ガブに食べられちゃうかな?」
「こわい!」(※いよいよメイがガブに食べられてしまう! と恐れている)


と、ページをめくるたびによいリアクションを見せてくれる次男。2匹のユーモラスなかけあいもちゃんと理解して笑っていたりと、私が想定していた以上の「わかってる」反応を連発! 成長を感じて嬉しくなりました。

ちなみに、次男はガブの話し方が気に入ったようで、ことあるごとにマネして家族を笑わせています。どんな話し方なのかは、ぜひ実際に絵本を読んで確認してみてください。

『くものきれまに』をとおして10歳長男の価値観を知った

スポーツやゲームが好きな活発系男子で、物語の読書はあまり好まない10歳の長男。7巻を読み聞かせ終えたときに、「印象に残った話とか、特に好きだなと思った巻はある?」と聞いてみました。

いつものように「うーん、全部かな」などと適当に答えるのかと思いきや、意外や意外。「(3巻の)『くものきれまに』が一番好きだった」と、はっきりとした答えが。

「どんなところが気に入ったの?」と、さらに質問を重ねてみると、

「ガブがタプ(メイの友達のヤギ)を食べようとしたでしょ。それを見たメイが、タプを助けたじゃん。いくらガブが自分の友達でも、普通はこわくて逃げちゃうんじゃないかと思った。

でもメイは、ガブならきっとわかってくれるって心から信じているから、勇気を出してタプを助けてくれたんだと思う。命がけで勇気を出したメイはすごいと思った」


と、熱っぽく話してくれました。想像以上にちゃんとしている答えが返ってきて、母感動……(笑)。

長男が「友達を信じること」や「勇気があること」に特に感動する価値観を持っていることを知る機会になり、成長に心打たれました。

『くものきれまに』の、メイがタプを助けるシーンを読む長男。「メイの勇気と、友達を信じる気持ちがかっこいいんだよね~」とのこと。  撮影:笹川かおり
「あらしのよるに」シリーズ第3巻『くものきれまに』(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)より
「あらしのよるに」シリーズ第3巻『くものきれまに』(きむらゆういち/作 あべ弘士/絵)

『あらしのよるに』の読み聞かせが息子たちの成長を知るきっかけになった

名作『あらしのよるに』シリーズの読み聞かせをとおして、長男の価値観や次男の言葉の理解力が順調にはぐくまれていることを知りました。

特に、普段あまり自分のことを話さず、たとえば「今日学校でなにか楽しいことあった?」と質問しても10回中9回は「ないよ」と答えるタイプの長男の価値観に触れることができたのは、大きな収穫だったなぁと嬉しく思っています。

『あらしのよるに』シリーズは、未就学児でも小学校中学年でも、年齢なりの楽しみ方ができる絵本だと感じました。年の差きょうだいにもおすすめです!

新作「あいことばはあらしのよるに」刊行

大人気シリーズ「あらしのよるに」の新作、「新あらしのよるにシリーズ(1)あいことばはあらしのよるに」が刊行されました。『あらしのよるに』は、種族を超えた友情を描き、380万部を超える大ヒットを記録した絵本シリーズ。20年ぶりの新作をぜひ親子でお楽しみください。

新あらしのよるにシリーズ(1)あいことばはあらしのよるに きむらゆういち/作 あべ弘士/絵 定価:1,760円(本体1,600円)

仲良しな2人なのに、実はおたがい隠している秘密が!? 疑いあってしまう2人の友情の行方が気になる~!
ヤギとオオカミの壁を越えた友情から家族の物語へ……待望の新シリーズがスタート!

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ささがわ かおり

笹川 かおり

Kaori Sasagawa
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 東京都の多摩エリアで2男児(2014年、2020年生まれ)を育てる母。広告営業、ママ向け育児サイトの編集を経て、2019年に独立。エニママではライフスタイル・ビジネス・インタビュー記事などの制作を担当。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

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Any MaMa編集部

はたらきたいけれど、家族との時間や豊かな暮らしも大切にしたい。 そんなママの気持ちに寄り添ったライフスタイルを提案するママ活躍支援・社会復帰支援サービス 『Any MaMa(エニママ)』。 ママがかわると、家族がかわる、世界がかわる。をコンセプトに、ママたちが子育てをしながら在宅ワークで安心して働ける環境を提供しています。 こちら「コクリコ」のAny MaMa編集部では、さまざまな年齢の子どもを育てるママのリアルな視点で「読書を通して、子育て家庭の課題や困りごとを解決する」をテーマに記事を執筆。 育児に悩む子育て家庭のパパママに役立つ情報をお届けしていきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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