「トモエ学園とママの子育て」にはモンテッソーリ教育との共通点〔専門家が解説〕

映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』がもっとおもしろくなる!②

ライター:高木 香織

映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』より。© Geko Films – Tempesta - 2023
障がいのある我が子を抱える悩みをマリアに打ち明ける、リリ。映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』より。© Geko Films – Tempesta - 2023
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映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』が、2025年3月28日(金)公開されました。男性優位の社会で自分の夢を実現しようともがくマリアの葛藤と戦いと同時に、モンテッソーリ教育の基礎に通じる教室の風景と学習の成果を丁寧に追ったドキュメンタリータッチの作風で、モンテッソーリ教育のエッセンスの一部を体感することができるつくりになっています。

注目は、障がいを持って生まれた我が子への接し方に悩む母親リリ・ダレンジ(レイラ・ベクティ)。障がい児に対する知識がないため、子どもを𠮟りつけたり邪魔者扱いしていたりした彼女は、マリアとの出会い、子どもへの態度が変わっていきます。

「モンテッソーリ教育」という言葉で『窓ぎわのトットちゃん』(著:黒柳徹子 絵:いわさきちひろ)を思い出す人も多いのではないでしょうか。そこで、モンテッソーリ教師・田中昌子先生が『窓ぎわのトットちゃん』を読み解いた記事を紹介します。

書影『窓ぎわのトットちゃん』(著:黒柳徹子 絵:いわさきちひろ)
『窓ぎわのトットちゃん』(著:黒柳徹子 絵:いわさきちひろ)
黒柳徹子さんの小学校時代を描いた自伝的小説。いまでも発売当時のままの形で売られている、戦後最大のベストセラー。
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「トモエ学園とママの子育て」には、モンテッソーリ教育との共通点がいっぱい!

トットちゃんこと、女優・ユニセフ親善大使である黒柳徹子さんの子ども時代を描いた『窓ぎわのトットちゃん』は、国内800万部、世界で2500万部を超える空前のベストセラーです。トットちゃんは、トモエ学園という夢のような楽しい小学校で子ども時代を過ごします。

「トモエ学園は、まるでモンテッソーリ教育のよう」というのは、モンテッソーリ教師の田中昌子先生。トモエ学園ってどんなところ? モンテッソーリの教育って? 見逃せないのは、ママの子育て。トモエ学園とママの子育ての秘密を、田中先生に伺ってきました!

イタリアの医師マリア・モンテッソーリが確立した教育法

映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』より。 © Geko Films – Tempesta‐2023
子どもたちの動きに合わせてリリ(レイラ・ベクティ)がピアノを弾くと、楽しいダンスの時間が始まる。映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』より。 © Geko Films – Tempesta‐2023

──モンテッソーリ教育とは、どのようなものですか。

田中昌子先生(以下、田中先生):モンテッソーリ教育とは、100年以上も前に、イタリアで初めて女性の医学博士となったマリア・モンテッソーリが確立した、革新的なメソッドなんですよ。

──トットちゃんが通ったトモエ学園の取り組みは、モンテッソーリ教育のようとおっしゃっていますが、どこが似ているのでしょう。

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