つづけるコツってなにかある？　【今日の禅語】大愚元勝・福厳寺住職

本記事は現在発売中の書籍『１日３分でしなやかな心が育つ　禅のことば』の一部を抜粋、編集したものです。

これは江戸時代のお坊さん・大愚良寛（たいぐりょうかん）が詠（よ）んだ漢詩（漢字だけの詩）の一部です。

全文は次のような内容です。

袖裏繍毬直千金
しゅうりのしゅうきゅうあたいせんきん
（私がたもとのなかに持つ手まりには、すごい価値がある）

謂言好手無等匹
いうわれこうしゅにしてとうひつなしと
（私はだれも比べられないくらいまりつきがうまい）

可中旨趣若相問
かちゅうのししゅもしあいとわば
（そのコツはなにかと聞かれたら）

一二三四五六七
ひいふうみいよいいむうなあ
（『一二三四五六七』と答えよう）

最後はただ数字がならんでいるだけでわかりにくいですが、つまり
「私はただ数を数えて、まりつきをたのしんでいるだけ」
ということです。

勉強やスポーツなどの成果は、階段のように上がっていきます。

つまり、踊り場のようになかなかレベルアップしない時期があるのがふつうなのです。

そんなときでもつづけるコツは、勉強やスポーツそのものを「楽しむ」こと。

ほかの人と比べたりせずにそれができると、いつの間にかレベルアップすることをこのことばは伝えてくれています。