
おうちで【防災体験】防災士・どろだんご先生が教える「流さないトイレ」の使い方と声以外の「助け」の呼び方
おうちで防災体験 #1 防災グッズ&助けを呼ぶ方法
2025.08.20
防災士・砂場研究家:どろだんご先生
体力を消耗させないために「助けて!」は音・光・紙飛行機で伝える
どろだんご先生が、笛や鏡、紙飛行機など声以外で助けを呼ぶ方法を提案する背景には、被災地での経験が大きく影響しています。
「声を出し続けて衰弱し、救助のタイミングで声が出なかった方がいらっしゃいました。
また、声は瓦礫や建物に遮られると届きにくいですが、光(鏡の反射)や動く物体(紙飛行機)は遠くからでも見つけてもらいやすいという利点があります。
マンションや家の2階に閉じ込められてしまったときにも有効です。だからこそ、子どもたちにも“声以外のSOSの手段”を知っておいてほしいのです」(どろだんご先生)
最初に体験するのは、遠くの人に気づいてもらえるように笛を吹いて助けを呼ぶ方法。どろだんご先生おススメのアイテムは、少しの息でも遠くまで届くホイッスル「サイコール」です。


実際に吹いてみると、少しの息で思った以上の大きな音が出るのにびっくり。
【ポイント】
緊急時に使えるように、ランドセルやヘルメットなどにつけたり、枕元に置いたりと、常に携帯できるようにしておきましょう。
鍋などを叩いて存在を知らせる
ホイッスルがない場合の音を出して助けを呼ぶ方法があります。それは、家にある鍋などを菜箸で叩くこと。
まず、どこを叩くと一番大きな音が鳴るかを3人で確認してみました。

鍋底を思いっきり叩くと大きな音が出ることがわかりました。叩くものは菜箸ではなく、しゃもじでもおたまでもなんでもOK。お家にあるもので音を出す練習をしておきましょう。
鍋を部屋の中で叩いてみて、どこまで聞こえるかを親子で確認してみることもおすすめです。
【ポイント】
非常時には鍋を思いっきり叩いていいということを伝えておくと、緊急時に躊躇せずに思いっきり叩くことができます。
鏡の光の反射を使って助けを呼ぶ
続いて、鏡に光を反射させてサインを送る練習です。

マンションのベランダなどに出て、鏡に光を反射させることで「ここに人がいます。助けてください」とまわりの人に伝えることができます。
【ポイント】
鏡のどこに光が反射しているかを見て、キラキラと鏡をふると光の反射が目立ちやすくなります。
いつも遊んでいる折り紙も防災アイテムに
最後のアイテムは折り紙。折り紙に「たすけて」や「ここにいます」などのメッセージを書いて紙飛行機にして飛ばして助けを呼ぶ方法です。


実際に瑠璃ちゃん、真緒ちゃんにメッセージを書いてもらい、紙飛行機を折って飛ばしてみました。

お家のベランダや窓から飛ばして、遠くではなく近くにいる人にSOSを伝えることが目的なので、あまり飛びすぎない、ベーシックな紙飛行機を折ります。

実際に紙飛行機を飛ばしてみました。遊び感覚でやってみることが防災の意識を身近にしていきます。
【ポイント】
「大きな声を出せなくても助けが呼べる」という安心感を子どもに知ってもらう。楽しみながら「防災の引き出し」を増やすことが大事です。