おうちで【防災体験】防災士・どろだんご先生が教える「流さないトイレ」の使い方と声以外の「助け」の呼び方

おうちで防災体験 #1 防災グッズ&助けを呼ぶ方法

防災士・砂場研究家:どろだんご先生

体力を消耗させないために「助けて!」は音・光・紙飛行機で伝える

どろだんご先生が、笛や鏡、紙飛行機など声以外で助けを呼ぶ方法を提案する背景には、被災地での経験が大きく影響しています。

「声を出し続けて衰弱し、救助のタイミングで声が出なかった方がいらっしゃいました。

また、声は瓦礫や建物に遮られると届きにくいですが、光(鏡の反射)や動く物体(紙飛行機)は遠くからでも見つけてもらいやすいという利点があります。

マンションや家の2階に閉じ込められてしまったときにも有効です。だからこそ、子どもたちにも“声以外のSOSの手段”を知っておいてほしいのです」
(どろだんご先生)

最初に体験するのは、遠くの人に気づいてもらえるように笛を吹いて助けを呼ぶ方法。どろだんご先生おススメのアイテムは、少しの息でも遠くまで届くホイッスル「サイコール」です。

「防犯防災ホイッスル サイコール」198円(税込/発売元:三和製作所)耳に一番届きやすい3150Hzの音が出る携帯ホイッスル。少しの息でも力強く響く音が出るので、子どもや高齢者でも簡単に使えます。
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カラーは全部で10種類。どろだんご先生はレッド、瑠璃ちゃんはレモン、真緒ちゃんはスカイをセレクト。目立つ色なので、緊急時にも見つけやすい。

実際に吹いてみると、少しの息で思った以上の大きな音が出るのにびっくり。

【ポイント】
緊急時に使えるように、ランドセルやヘルメットなどにつけたり、枕元に置いたりと、常に携帯できるようにしておきましょう。

鍋などを叩いて存在を知らせる

ホイッスルがない場合の音を出して助けを呼ぶ方法があります。それは、家にある鍋などを菜箸で叩くこと。

まず、どこを叩くと一番大きな音が鳴るかを3人で確認してみました。

鍋底を思いっきり叩くと大きな音が出ることがわかりました。叩くものは菜箸ではなく、しゃもじでもおたまでもなんでもOK。お家にあるもので音を出す練習をしておきましょう。

鍋を部屋の中で叩いてみて、どこまで聞こえるかを親子で確認してみることもおすすめです。

【ポイント】
非常時には鍋を思いっきり叩いていいということを伝えておくと、緊急時に躊躇せずに思いっきり叩くことができます。

鏡の光の反射を使って助けを呼ぶ

続いて、鏡に光を反射させてサインを送る練習です。

マンションのベランダなどに出て、鏡に光を反射させることで「ここに人がいます。助けてください」とまわりの人に伝えることができます。

【ポイント】
鏡のどこに光が反射しているかを見て、キラキラと鏡をふると光の反射が目立ちやすくなります。

いつも遊んでいる折り紙も防災アイテムに

最後のアイテムは折り紙。折り紙に「たすけて」や「ここにいます」などのメッセージを書いて紙飛行機にして飛ばして助けを呼ぶ方法です。

実際に瑠璃ちゃん、真緒ちゃんにメッセージを書いてもらい、紙飛行機を折って飛ばしてみました。

お家のベランダや窓から飛ばして、遠くではなく近くにいる人にSOSを伝えることが目的なので、あまり飛びすぎない、ベーシックな紙飛行機を折ります。

実際に紙飛行機を飛ばしてみました。遊び感覚でやってみることが防災の意識を身近にしていきます。

【ポイント】
「大きな声を出せなくても助けが呼べる」という安心感を子どもに知ってもらう。楽しみながら「防災の引き出し」を増やすことが大事です。

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