
子どもが受験を「やめたい」という可能性も常に考えていた

──エハラ家のお子さんたちは、自分の意思で進路を決めていて、素晴らしいですね。お子さんの中学受験を考えている親御さんに、アドバイスをいただけますか。
マサヒロ:中学進学って、お子さんが自分で人生を決められる大事な機会ですよね。だから、お子さんが「受験に落ちたら怒られるかも」「親が悲しむかも」などと、周囲のプレッシャーを感じながら受験をする環境にあってほしくないと思います。
千鶴:子どものための中学受験なのに、親がプレッシャーを与えてしまったら、本末転倒だもんね。親の気持ちとしては、子どもの悲しむ姿を見たくないという思いから厳しく接してしまう気持ちも、わからなくはないけれど。
マサヒロ:子どもだけじゃなく、親も成長できるイベントなのかもしれないね。厳しいかもしれないけれど、子どもの気持ち次第では受験をやめる可能性もあることを念頭においておく、またそういうことをお子さんが言い出せる環境をつくっておくことが大事なんじゃないかな。
千鶴:そうだね。そういった心構えも含めて、ふたりの受験を通して、親として少し成長できた気がする。高校受験になると親はほとんど介入しないし、一緒にできる最後の大イベントなのかもしれないね。
マサヒロ:結果がどうなろうとも、ジェットコースターのように感情の起伏があるイベントだから、スポーツ観戦のような気持ちで体験できたら少し楽になるかも。子どもだけじゃなく、親にとっても、人生を彩るエッセンスになるので、嬉しいことも辛いことも、楽しんでほしいなと思います。応援しています!
エハラマサヒロ
1982年生まれ、大阪府出身。モノマネを得意とするお笑い芸人。2009年、2010年と「R‐1グランプリ」準優勝、2017年の「ものまね王座決定戦」(フジテレビ)で優勝、2021年は準優勝。現在はミュージカル俳優としても活躍中。美羽さん、風羽さんも登場するYouTubeチャンネル「エハラ家チャンネル」では、家族の日常を配信している。
江原千鶴
エハラマサヒロの妻。オフィシャルブログ「チヅルのしょーもないひとりごと」で、5人のお子さんの子育ての様子を配信中。
写真/安田光優(講談社写真映像部)
これを読めば中受のリアルがわかる! 『中受 12歳の交差点』

エハラマサヒロさんのお子さんたちのように、子どもファーストの中学受験をしたいなら、読んでおきたい必読書です。
進学塾に通いながら勉強漬けの新(あらた)、クラスメイトから軽く扱われがちな広翔(ひろと)、バレーボールに打ち込むつむぎ。三者三様の中学受験から「本当に大事なこと」が見えてくる──。
子どもの居場所が見つかる学校選びって? 特技を活かした受験の方法とは? いま中学受験を考えるすべての親子に読んでほしい、幸せな受験をするための一冊です。


山口 真央
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。