自分だけじゃない
「もうお姉ちゃんなんだから、泣くのはやめなさい」「あの子はすぐ怒る」「一緒に遊んであげなさい」……そんなこと言われたって、気が付けば泣き、怒り、ふてくされてしまっている。
そこに答えがあるわけじゃないけれど、その感情は自分だけのものではないのだと教えてくれるのも、やはり絵本。
絵本の中ですみれちゃんは大いに泣く。「悲しいとき、痛いとき、怖いとき、悔しいとき…涙にはいろんな理由がある」と彼女は言う。だから「泣き虫のすみれをまるごと好きになって!」と訴える。
それを読みながら、同じく泣き虫の子が自分をまるごと好きになってくれたら嬉しい。
4歳なりの理屈
なぜなら、4歳なりにひねりだしてくる答えほど、面白いものはないからだ。その理屈をあぶりだしてくれるのが、こんな絵本。
どれだって嫌だけど、それでも選び、理由も教えてもらう。読者からも「本を読んでいるよりも、話している時間の方がずっと長い」「息子は全部好きだと答えた」なんて声が聞こえてくる。4歳の子から話される理由、絶対聞いてみたい!