たたく、押すなどの形で意思をハッキリ出す子がいます。
逆に、なにも言い返せないおとなしい子もいます。
どちらも意思表示の仕方が未熟な時期だから起こることなので責めないことが大切です。
「友だちに言い返せない、わが子が情けない。」(3歳・女の子)
友だちに言い返せない、わが子が情けない。
ただ、同じ行動でも、ママパパの感じ方によって「情けない子」と思う人がいれば、「争いが嫌いな優しい子」「穏やかでマイペースな子」などと感じる人がいるなど、受けとめ方はさまざま。
「やり返さない」のは、けっして悪いことではないので、できれば良いほうに捉えてあげたいですね。
こういうとき、できればママパパは子どもの味方でありたいものです。
ママパパに助けを求めてきたときは、突き放したりせずに受けとめ、楽しく安心して遊べる配慮をしてあげましょう。
具体的にはどうしたらいいの?
◆あまり辛く感じていないようなら、大げさに考えずに見守っていましょう。
◆悔しそうなら、「イヤなときは、イヤだからやめてね、といってごらん」と伝えてあげるといいですね。
◆もし相手の態度が目に余るときは、ママパパが「それはイヤなんだって」と代弁してあげてもかまいません。
モデルをみせることが大事です。
◆自己主張が弱いと思える子も、その子なりに表現しているものです。
よく見てやり、「そうか、これがしたいんだね」と、きちんと主張を受けとめてあげるようにしてみましょう。
◆子どもが自信をもてるようになるためにも、ふだんから、その子の良いところに気づいて、ほめて認めてあげるのもおすすめです。
1~3歳のころは、ちょうど個性が出はじめる時期です。
積極的な子も控えめな子もいますが、これがこのままずっと続くわけではありません。
成長に従って変わっていきますから、あまり心配することはないのです。
今は人間関係の学びの第一歩の段階。
大らかに見てあげたらいいでしょう。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。