子どもに片付けをどう教えたらいい? 発達心理学の専門家が回答!

こんなときどうする?子育てQ&A#14「片付けができません。どうやって教えればいいのでしょうか?」

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学):渡辺 弥生

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部屋に散らかったおもちゃを見て、イライラしてつい「片付けなさい!」と怒ってしまう。
子育て中の人ならば、誰でも経験があることでしょう。

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「おもちゃの片付けをしない。怒っても笑っていて、理解できないみたいです」(2歳・女の子)

子どもに片付けを教える方法は?写真/Adobe Stock

なぜ片付けが必要か伝えましょう

このような場合、子どもがまだ片付けの必要性を理解していないのかもしれません。

子どもにとってはそこら中におもちゃが散らばっているほうが、なんでもすぐに遊べて好都合。ですから、ただ「片付けなさい」と言っても通じないのです。

まずは「なぜ片付けが必要か」をキチンと言葉にして伝えましょう。

「おもちゃが散らばっていると、誰かが踏んでしまうかもしれない。転んでけがをしたり、おもちゃが壊れたりするかもしれないね。危ないから、ちゃんと片付けようね」と説明してからいっしょに片付けます。

終わったら「これで危なくなくなったから安心だね。きれいになっていい気持ち。よくできたね」とほめてあげる。

片付けに慣れるよう、遊びにするのもいいですね。

「お片付け競争、よーい、どん!」と、遊びながら楽しく片付ける。これを繰り返していくと、だんだんと片付けの意識が育っていくでしょう。

「片付けをせずどんどん違う遊びをするので、すごく散らかります。どうやって注意すればいいでしょうか?」(2歳半・男の子)

次々に散らかす場合どうしたらいい?写真/Adobe Stock

今は、自由にのびのび遊ばせましょう

1~3歳の子どもは、まだ片付けながら遊ぶのは難しいように思います。

ミニカー、おえかき、つみき、楽器、遊具、ぬいぐるみなど、大人から見るとそれぞれ別の遊びに思えますが、違う遊びを組み合わせることで、いろいろな発見や学びのきっかけとなります。

遊びを通して好奇心・探究心をおおいに刺激する、つまり子どもにとってはとても有意義な行動なのです。

ですから、今は自由にのびのび遊ばせてあげてもいいと思います。

「片付けながら遊ぶ」は、もう少し大きくなるまで待ちましょう。

「片付けの習慣を身につけさせたい。いつ頃からどうやって教えればいい?」(2歳・男の子)

片付けを習慣づけるには?写真/Adobe Stock

ものを管理する気持ちよさに気付かせてあげましょう

子どもは2歳くらいから「自分のもの」という所有の意識が芽生えてきます。

片付けを習慣づけるには、ものに対して愛着をもつ、大事にしたい気持ちがある、というのがポイントです。

おもちゃに子どもの名前を書いてあげて「〇〇ちゃんのだから、自分で片付けようね」と促すのもいいですね。

大事なおもちゃを自分自身で片付けると、次に使うときにすぐ見つかる、失くさないなどのメリットがあります。

ものを管理する気持ちよさに気付かせてあげると、だんだんと片付けが楽しくなっていくでしょう。

文/久世恵美 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...