人見知りなのか、ほかの子と遊んでくれない 発達心理学の専門家が答えます
こんなときどうする?子育てQ&A#7「ほかのお子さんとうまく関係が築けません」
2022.01.24
大人にも社交的な人とそうではない人がいるように、子どもにもそれぞれの気質、個性がありますので、お友だちと関係を築くのに、時間がかかる子もいます。
「人見知りがひどく、引っ込み思案で1人遊びばかり。お友だちができません」(2歳・男の子)
1人遊びは成長段階のひとつです
家族以外の人とどうやって関わっていくか、子どもは親を見て学びます。公園や児童館などにでかけたときに、親御さん自身がほかの家族に挨拶するなど、積極的に行動しましょう。
親がほかの子どもにも興味を示し、「なにをしているの?」「いっしょに遊ぼう」など声をかける様子を見ると、成長とともに子ども自身が親の真似をして、お友だちに声をかけるようになってきます。
親がお手本となってお友だちとの関わり方を示していくことで、子どもも1人遊びからお友だちとの遊びへと、変わっていくでしょう。
「自分のやりたいことしかしないので、お友だちとあまり遊びません」(3歳・男の子)
相手がいると楽しい遊びに親が誘導してあげましょう
1人でも、子ども自身がやりたいことを楽しんでいるのであればいいでしょう。
お友だちをじーっと見つめるなど、関心を持つ兆しが見られたら、ボールを転がし合う、縄を引っぱり合うなど、相手がいると楽しい遊びが体験できるように、親が誘導してあげるといいですね。
「お友だちと遊ぶと楽しい」という経験をすることで、おのずとお友だちへの関心も強くなっていくと思います。
「子どもの集団をこわがってしまいます。もうすぐ幼稚園に入園するのに……心配です」(2歳半・女の子)
集団の中に入るのは大人でも勇気がいることです
大人にとっても集団の中に入るのは勇気がいることですから、入園前の子どもがこわがるのは当然でしょう。
幼稚園、保育園は集団生活を学ぶ場所です。先生方もお子さんたちをまとめるプロですから、いずれ子どもも集団生活に慣れて、お友だちができるでしょう。
お友だちとの関係は「お友だちと遊ぶと楽しい」という経験をして、はじめて築いていけるものです。
今はまだ小さな関わり方を積み重ねていく段階ですので、「人見知り」と決めつけず、長い目で見守っていけるといいですね。
文/久世恵美 写真/Adobe Stock
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。