「買って、買って」とダダをこねる子 どうすべき? 子育ての専門家が回答

こんなときどうする? 子育てQ&A#102 お店で「買って~!」とダダをこねます。

教育学博士:渡辺 弥生

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お菓子やおもちゃなどを見れば欲しくなるのは、子どもなら自然なことです。

とくに1~3歳ごろは、スーパーマーケットでの買い物も落ち着いてできないというのが現実でしょう。

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「お店で『買って~!』とダダをこねます。」(3歳・女の子)

お店で「買って~!」とダダをこねるときはどうすればいい?  写真/Adobe Stock

まだ欲求のコントロールができない年齢です

「買ってほしい」と泣きわめく、店内を走り回って商品をさわる、支払いまえに包装をあけてしまう、欲しいものを買い物かごにポイポイ入れるなど、この時期の困り事は数え切れません。

これには、欲しい気持ちは強まるのに、お店でのルールが理解できない年齢だということが関係しています。

見ればさわりたくなるし、自分のものにしたくなるのです。

それに、まだガマンもできない時期です。

言葉が理解でき、ルールがわかるようになれば卒業しますから、今はそういう時期だということを前提にしておくと対策もたてやすいでしょう。
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具体的にはどう対応したらいい?

[対策1 見れば欲しくなる……]

◆子どもにとって買い物は退屈な時間です。

「シチューにしようね。にんじんはどこかな?」などと話しかけながら手早く買い物をすませましょう。

◆できればカートのあるお店を利用して、好きな場所にいかせない対策を。

◆問題が起きやすい売り場をできるだけ避けます。

難しいときは、買うものの中から喜ぶものを1つ手に持たせてあげます。

それに気をとられて、お菓子などを欲しがらない可能性大です。

[対策2 泣かれたときは……]

◆買えないものなら、きっぱりとした態度で「買えない」と伝えましょう。

泣かれるたびに妥協してしまうと、ゴネ得を覚えることにつながります。

◆あまり激しく泣くときは、一度店の外に出てクールダウンを。

泣いてスッキリしたら「買い物を急いで終わらせて公園にいこうね」などと楽しい話で気持ちを切り替えてあげましょう。

[対策3 ルールを教えるために……]

◆店に入る直前に「1個だけ買ってもいい」と約束をして楽しみを作ってあげ、守らせるのもいいでしょう。

◆商品の包装をあけてしまったり、破損させたりしたときは、店の人に一緒にあやまりましょう。

そのうえで、やってはいけないことだと教えます。

文/宇野智子 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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