ついついぐずる子にスマホを与えてしまう 発達への影響は? 識者が回答

こんなときどうする?子育てQ&A#25「ぐずる子どもにスマホを見せるのってどうなの?発達への影響はある?」

教育学博士:渡辺 弥生

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子どもがスマホを見たがって困っているという話をよく聞くようになりました。「視力や発達への影響が心配」「スマホ育児に後ろめたさを感じる」というのが、その理由のようです。

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「電車に乗ったときなど、最初は静かにしていても、あきると騒いでしまいます。いろいろ試してもなかなかうまくいきません。『ケータイを見せるのもなあ』と思いつつ、見せてしまうこともあります。これってよくないことでしょうか?」(1歳・女の子)

ついスマホを見せてしまうのはよくない? 写真/Adobe Stock

子育て事情を考えると、全面禁止は難しいもの

子どもにスマホなどの画像を見せる弊害については、まだ研究データが出そろっていません。

ただ、大人でも長時間見続けると、ブルーライトの影響などで目が疲れます。

子どもならなおさらですから、注意しながら利用していくことが必要です。

実際、スマホやタブレットなどは、子どもがぐずったときの便利ツールになっている面もあります。

全面禁止が難しいときは、ルールを作って利用するとよいでしょう。

「うちの子、スマホが大好き。ダメといってもききません。発達に影響が出るのでしょうか?」(3歳・男の子)

スマホは発達に影響を及ぼす?​ 写真/Adobe Stock

子どもに見せるときに大切な5つのルール

1.視聴時間は短めに

TVなどの幼児番組の構成は一区切り15分のことが多いので、画面が小さいスマホなどの場合は、15分以内の視聴が安心でしょう。

2.ほかの遊びとのバランスを考えて

幼児期は、体を使う、手先を使う、想像力をふくらませるなど、さまざまな能力を使う遊びをバランスよくすることが大切。

「TV、DVD、スマホなどの視聴時間が増えすぎていないか」意識してチェックを。

3.コンテンツを選んで

動画などは幼児にふさわしいコンテンツを選びましょう。

保存した写真を見せて、ママと一緒に見るだけでも子どもは楽しいものです。

4.寝る前は見せない

スマホなどが発するブルーライトは眼精疲労を起こしやすく、寝る前に見ると睡眠ホルモンの分泌を抑制して寝つきが悪くなるといわれています。

寝かしつけ時にはスマホは使わずに、絵本を読んだり、お話タイムにしましょう。

5.保管場所の管理はしっかりと

親が日常的にスマホなどを見ていれば、当然子どもは「自分も!」ということになります。

叱っても、いい聞かせても、好奇心をがまんできない年齢です。

大人も使用は必要最小限にとどめ、子どもが寝ている時間などに扱うようにするといいですね。

また、テーブルの上などに置きっぱなしということはやめましょう。

「一度だけ携帯で動画を見せたら泣くほど見たがるようになり、寝るときも『ケータイ!』と泣かれて困ってます」(2歳・女の子)

泣くほど見たがるときの対処法は? 写真/Adobe Stock

節度を守って、親子一緒に楽しむ使い方を

1~3歳は感覚運動期で、動く、音が出る、鮮明な色が好きです。

スマホに興味をもつのは当然なのですが、この時期に大切な親子のやりとりをしながらの視聴にしたいですね。

外出先で子どもに大泣きされるのはストレス! それがスマホで解消できれば使うことがあってもいいと思います。

節度ある使い方で、ママも少しはラクができるといいですね。

文/宇野智子 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...