いやなことがあると溶ける! 立ち上がってもくれない娘に手を焼いています
「なぜ?」と感じる、ちょっと気になる、うちの子の不思議な行動や気質…etc.その世界の専門家に聞くシリーズ第33回。
2023.10.07
「なにか気に入らないことがあると、溶けるようにグダグダになって床の上でゴロゴロします。一度溶けてしまうとなかなか気持ちが切り替わらず、立ち上がってくれません。抱っこしてなだめてもダメで途方にくれます」(4歳・女の子)
「気分転換できるよう、選択肢を示してあげましょう」
感情を制御する力は、親御さんも胸に手を当てればわかるように、大人でもとても難しい。幼児期に親御さんの期待どおりにお子さんが感情コントロール力を発揮することは、とても難しいことなのです。また、こうした力は、親御さんが育つように教えていく必要があります。
まずは何がいやだったのか、お子さんの話を聞きましょう。幼児期は自分自身もなんでドロドロになっているのか分かりません。自分の気持ちを伝える語彙力も未熟ですし、原因を考える力も未発達です。
ですから、まずは「どうしたの?」「何がいやだったのかな?」と理由を尋ねます。そうして初めて、お子さんは「どうしてなんだろう?」と自分で考えようとします。「○○がいやだった」「◯◯はしたくない」など、何かしら説明できれば素晴らしいです。
原因がわかったら「そうなんだ。◯◯がいやだったんだね」とお子さんの気持ちに寄り添いましょう。人は、自分の言葉に耳を傾けてもらったとき、関心を寄せてもらえたとき、嬉しくなりますし、安堵します。そのうえで、気持ちを切り替える、楽しい気持ちになる方法を提案してみてください。
たとえば何して良いかわからないなら「いっしょに動画を見よう!」などお子さんが好きなことをする。誰も一緒に遊んでくれなくて寂しいなら、「じゃあ、お母さんもゴロゴロダンスしちゃおうかな!」と、溶けているお子さんといっしょにゴロゴロ遊ぶなども楽しいかもしれませんね。
4歳のお子さんは上手にできなくて当たり前なので「なんで?」「どうして?」と怒っても仕方がありません。3歳と比べると、4歳は少しずつ自分の気持ちをコントロールする術を学べる時期にありますので、ぜひ、見本を見せたり、コントロールできる術を教えてあげてください。
いやな気持ちを忘れ気分転換をできるように、楽しくなるような選択肢を親が具体的に示していくことが大切です。「楽しいことをして、いやな気持ちを手放した」という経験を重ねることで、だんだんとお子さん自身が自分の感情をコントロールする力が育っていくと思います。
写真:プラナ/PIXTA(ピクスタ)
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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