あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「8月27日」(1980年)。
中部山岳地帯の王ヶ岳が突如噴火した直後、謎の人工衛星が打ち上げられ、太陽を覆い隠してしまう事件が起こる。それは、2年後に訪れる地底崩壊から逃れるため、地上への移住を企む地底人が、苦手な太陽光を遮るためのものだった。地上の人々の経済活動が原因で地底人が危機に陥っていることを知ったUGMは、地底人との争いを話し合いで解決しようと上層部に訴えるが……。
地底人と遭遇するUGM隊員たち
現地に到着した隊員たち。急な日食に驚くキャンパーたちを落ち着かせていると、怪しい白ずくめの集団を発見。集団が逃げ込んだと思われる洞窟に突入するも、落とし穴に落ちてしまう。落下し、意識を失っていた隊員たち。猛は目を覚ますと、仲間たちとともに鎖で体を縛られ、磔にされていた。さらに、白ずくめの人物が多数現れ、銃を向けてくる。すると、ひとりの女性が現れ銃を下ろすよう命令。さらに、猛の顔をじっと見た彼女は猛だけを解放し別室に連れていく。
猛が地球人ではないことを見抜いたその女性は、地底王国の女王・イーナスだった。かつて氷河期が訪れたこの地球。氷河期の到来を予見したイーナスたちの祖先は地底に逃れ、氷河期を生き抜いていた。彼女たちは地底で暮らしてきた地底人だったのだ。しかし現代になり、石油や金銀、地下水など地底の資源を地上の人々が掘り起こしたことで地層が崩れ、地底が歪み始めていた。そして、彼女たちは地球や月、冥王星といった太陽系の9つの惑星が一列に並ぶ日、地球に天変地異が起こることを突き止める。すでに歪みが生じている地底は天変地異には耐えられない。そして、その日は2年後にやってくると推測された。