室井滋が語る、親子の読み聞かせ「下手でもいい」理由 「端役じゃイヤ!」 教科書から始まった、朗読への情熱

【Amazonオーディブル】『ムーミン谷の彗星』スペシャルインタビュー 後編 (3/3) 1ページ目に戻る

不思議なのは、大人向けのブラックユーモアが入った「幼稚園ブルース」なんて曲をやるときに、子どもたちのほうがゲラゲラ笑っていたりすること。

「僕たちのこと、子ども扱いしていないな」というのが、伝わるのかもしれませんね。それにジャズの音楽は、よくわからなくても体に入ってくるもの。それを感じて、楽しんでくれているのではないかと思っています。

▲金箔押しのスペシャルな装幀が印象的な『ムーミン谷の彗星 特装版』を手にした室井滋さん
▲金箔押しのスペシャルな装幀が印象的な『ムーミン谷の彗星 特装版』を手にした室井滋さん
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\ムーミン谷の彗星 特装版/

上手に読まなくていい 気持ちを込めれば伝わります

──最後に、毎日お子さんに読み聞かせをしている親御さんへアドバイスをいただけますか。

室井さん:
「上手く読まなきゃ」なんて、全然思わなくていい、下手くそでいいんですよ! 嚙んでもいいし、間違えてもいい。一番大切なのは、そこに「気持ちを込めること」だと思います。

親御さん自身が物語に心を動かされ、その気持ちをしっかり込めて読んでいると、それは必ず子どもに伝わると思います。

子どもって、好きな本だと何度も「読んで!」と言ってきますよね。それは物語に込められた気持ちが届いたからなんじゃないかな、と思います。

それから、私が朗読をするときは、その日のお客さんとの空気感をとても意識しています。

朗読は「ライブ」。その日の天気や、お互いの体調、部屋の空気……そういう目に見えないものを共有しながら、同じ時間を過ごすことが楽しいし、豊かだなと思っています。

もし行き詰まったら、YouTubeに公開している私たちの『パンチパーマチリチリ』を見て、親子で笑い飛ばしてください。本も朗読も読み聞かせも、自由で楽しいものだと思います。

しげちゃん一座 / パンチパーマちりちり

─────────────

世界的に愛される『ムーミン谷の彗星』Amazonオーディブル版で朗読を担当された室井滋さんに、「ムーミンの物語が教えてくれること」をお聞きした【前編】に続き、今回の【後編】では室井さんの子ども時代や、本や朗読との出会いについて伺いました。

取材・文/小川聖子
撮影/安田光優

室井滋(むろいしげる) PROFILE
富山県出身。早稲田大学在学中に映画デビュー以来、多くの映画賞や芸能賞を受賞。著書に、大ヒットしたエッセイ『むかつくぜ!』(マガジンハウス、のちに文春文庫)をはじめ、絵本『しげちゃん』(金の星社)など電子書籍化含め著書多数。最新刊『背中合わせの恐怖』(金の星社)が4月下旬発売予定。近著に『やっぱり猫 それでも猫』(中央公論新社)、『ゆうべのヒミツ』(小学館)、絵本『タケシのせかい』(アリス館)。全国各地でしげちゃん一座絵本ライブを開催中。2023年4月1日付けで富山県立高志の国文学館の館長に就任。

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小川 聖子
おがわ せいこ

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Seiko Ogawa
ライター

東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。

東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。