木育遊びに子どもと挑戦! 公園・近所のドングリや松ぼっくりで楽しもう
木育インストラクター・吉川美智子さんに教えてもらう「木育のはじめ方」#2木育でいつものお散歩がもっと楽しくなる
2021.11.08
葉っぱを触ったり、嗅いだり
ゲームの準備が大変という人には、もっと簡単な木育もあります。
「葉っぱを触ったり、嗅いだりしてみてください。
葉っぱも表面がツルツルしているもの、ザラザラしているものとまったく触り心地が違うんです。
また、種類によって、さまざまな匂いがします。
例えば、ヤスリとして使われていたこともあるムクの葉はザラザラしています。これでわり箸などをこすってみてください。わり箸の肌触りがツルツルに変化するのがわかると思います。しかも、木の素材によっては、すごくいい匂いがしますよ。
樹木は、自分たちを守るために色々な形状に変化しています。昔の人はその特性を生活の中に取り込んで、道具として使っていました。
晴れた日には公園で、お子さんと一緒に植物のカタチや触感をよく確かめてみてくださいね」(吉川さん)
雨の日は東京おもちゃ美術館「赤ちゃん木育ひろば」へ
雨で公園に行けない。寒いから外遊びは控えたい。
そんなときにおすすめなのが、東京おもちゃ美術館にある「赤ちゃん木育ひろば」と「おもちゃのもり」。
木のおもちゃで遊べるところがたくさんあり、「木育」をすぐに体験することができます。
「『赤ちゃん木育ひろば』の室内には、国内10地域の無垢スギ材が使われていて、木のぬくもりをたっぷり感じていただけます」(吉川さん)
「『おもちゃのもり』では、日本各地の木材で職人さんが作ったおもちゃで遊べます。
その他にも、『グッド・トイてんじしつ』には、木のおもちゃがたくさん展示されていますし、東京おもちゃ美術館に遊びに来てもらうだけで、たくさんの木に触れることができますよ」(吉川さん)
また、東京おもちゃ美術館では、木育で何をどう育てるかを伝えるための『木育かきくけこ』をひとつの軸として発信しています。
【木育かきくけこ】
か=環境を守る「木育」
き=木の文化を伝える「木育」
く=暮らしに木を取り入れる「木育」
け=経済を活性化させる「木育」
こ=子どもの心を豊かにする「木育」
「環境のことを子どもたちと考えることも大切ですが、大人の持つ知識を生活の中で伝えていくことで、文化を継承し、次の世代につなげることになると思っています」(吉川さん)
詳しく知りたい方は、ぜひ「木育ラボ」のホームページをのぞいてみてください。
赤ちゃんからはじめる木のある暮らし「木育ラボ」のHP
https://www.mokuikulabo.com/
これからどんどん寒くなってきますが、外で遊べない日にはぜひ、東京おもちゃ美術館に遊びに行ってみてください。
第3回では、公園で拾ってきたもので作る木育おもちゃや、オブジェのアイデアを教えていただきます。
取材・文/石本真樹
※「木育」の連載は全3回。ほかの回はこちら。
吉川 美智子
認定NPO法人芸術と遊び創造協会木育推進事業部・木育インストラクター。おもちゃコンサルタント、保育ナチュラリスト。 出産を機に子どもの育成や遊びに興味をもち、おもちゃコンサルタントの資格を取得。その後、自然とのふれあいや木育の重要性を感じ、現在は木育インストラクターや保育ナチュラリストとして、養成講座等の企画運営にあたっている。 東京おもちゃ美術館 https://art-play.or.jp/ttm/
認定NPO法人芸術と遊び創造協会木育推進事業部・木育インストラクター。おもちゃコンサルタント、保育ナチュラリスト。 出産を機に子どもの育成や遊びに興味をもち、おもちゃコンサルタントの資格を取得。その後、自然とのふれあいや木育の重要性を感じ、現在は木育インストラクターや保育ナチュラリストとして、養成講座等の企画運営にあたっている。 東京おもちゃ美術館 https://art-play.or.jp/ttm/