誕生から20年・累計120万部『怪盗クイーン』アニメ映画化に原作者もうっとり

『怪盗クイーン』シリーズ著者・はやみねかおる先生インタビュー 前編 

作家:はやみね かおる

映画の冒頭シーン&エンディングの描き方に感激!

©はやみねかおる・K2商会・講談社/「怪盗クイーン」製作委員会

――映画でお気に入りのシーンはありましたか?

はやみね先生:サーカスの動きは躍動感があり、素晴らしかったです! またRDが「賽は投げられた」という言葉について調べるシーンも、映像ならではの分かりやすい表現になっていて、「これはいい表現方法だな」と感心しました。さっそく怪盗クイーンの最新作(『楽園の名画を追え』)で、そのアイデアを使わせていただきました(笑)。

原作者としては、冒頭、かもめが空を飛ぶ姿が映り、高く上がっていくと雲の間からトルバドゥールが姿を見せるシーンと、エンディングでトルバドゥールが航行しているところにかもめが並んで飛ぶ、あの描写に感激しました。

というのも、小説でトルバドゥールを初めて出すときに、『かもめのジョナサン』をイメージし、「空飛ぶかもめよりもさらにその高みに、クイーンとジョーカー、RDがいる」と思いながら書いていたんです。

これを観たとき、「こんなところまで気を遣って作ってくださったのか」と、本当にありがたく思いましたね。

ただ、映像を拝見した先行試写会時は、その後に舞台挨拶が控えていたので、エンディングが近づくにつれてだんだんソワソワしてしまって。作品を思う存分楽しめなかったのが心残りです(笑)。映画の公開初日と翌日にも舞台挨拶がありますので、心からゆっくり見られるのはその後かな~。

――映画の劇場公開に寄せて、メッセージをお願いします!

はやみね先生:本当にステキな映画を作っていただき、原作者として嬉しく思っています。ぜひ劇場でご覧ください。

そしてよろしければ、原作も手にとっていただけたらなと思っています。映画には映画、本には本の楽しみ方があると思いますから、ぜひ原作にも目を向けてもらえると嬉しいです。

取材・文/木下千寿

インタビュー後編は6月18日公開。

劇場アニメ『怪盗クイーンはサーカスがお好き』
2022年6月17日(金)全国ロードショー
映画『怪盗クイーン』公式サイト

https://miragequeen.jp/

劇場アニメ『怪盗クイーンはサーカスがお好き』本予告【2022年6月17日(金)公開!】

最新刊『怪盗クイーン 楽園の名画を追え』好評発売中!

作:はやみねかおる 絵:K2商会

『怪盗クイーンはサーカスがお好き 劇場アニメノベライズ』

原作:はやみねかおる 著・文:浜崎達也

『怪盗クイーンはサーカスがお好き ゲームブック』

著:はやみね かおる 著:藤浪智之 絵:K2商会
27 件

はやみね かおる

小説家

1964年、三重県に生まれる。三重大学教育学部を卒業後、小学校の教師となり、クラスの本ぎらいの子どもたちを夢中にさせる本をさがすうちに、みずから書きはじめる。「怪盗道化師」で第30回講談社児童文学新人賞に入選。 「名探偵夢水清志郎事件ノート」「怪盗クイーン」「都会のトム&ソーヤ」「少年名探偵虹北恭助の冒険」などのシリーズのほか、『バイバイ スクール』『オタカラウォーズ』『ぼくと未来屋の夏』『令夢の世界はスリップする』(以上、すべて講談社)『モナミシリーズ』(角川つばさ文庫)『奇譚ルーム』(朝日新聞出版)などの作品がある。

1964年、三重県に生まれる。三重大学教育学部を卒業後、小学校の教師となり、クラスの本ぎらいの子どもたちを夢中にさせる本をさがすうちに、みずから書きはじめる。「怪盗道化師」で第30回講談社児童文学新人賞に入選。 「名探偵夢水清志郎事件ノート」「怪盗クイーン」「都会のトム&ソーヤ」「少年名探偵虹北恭助の冒険」などのシリーズのほか、『バイバイ スクール』『オタカラウォーズ』『ぼくと未来屋の夏』『令夢の世界はスリップする』(以上、すべて講談社)『モナミシリーズ』(角川つばさ文庫)『奇譚ルーム』(朝日新聞出版)などの作品がある。