今すぐできる「親子整体」 秋・冬の寒暖差や感染症に備えよう

整体ボディワーカー・山上亮さんに教えてもらう子育て整体#2 秋と冬の手当て

整体ボディワーカ―:山上 亮

神経が高ぶり消化器系が変動する「冬の手当て」

これから訪れる厳しい寒さの冬。
冬は神経系が高ぶる時期なので、悪夢を見てうなされるなどの相談が多くなると山上さん。

「神経系の手当ては、足湯や目の愉気、目の温湿布。それからアキレス腱の手当てをしてあげてください。

そして冬はインフルエンザのほか、ノロウイルスなどの食中毒といった消化器系の変動の相談も受けます。

消化器系の変動は、食べすぎが主な原因ですが、水分補給が足りていないことからも起こります。
整体としても、『冬はとにかく水を飲んでください』とお伝えしていますね」

その水分ですが、飲んでほしいのは、お茶でもスポーツドリンクでもジュースでもなく、あくまで『水』。

「冬の乾きは水が蒸発して足りなくなるので、身体が純粋に水を必要しているんです。

夏は汗が出るので老廃物も一緒に身体の外に出しますが、冬は水だけがじわじわと減っていくので、体液が濃い状態に。
冬もしっかり水分補給を心がけましょう」

【冬の手当て】

●腹心還流の愉気

自家中毒の手当てとしてよく用いられるのが腹心還流の愉気。気持ちの悪い時や身体がだるいときなどに、心臓と肝臓に手を当てて血液の浄化を促す。   撮影:土居麻紀子

●アキレス腱の手当て

アキレス腱は首と関係していて、頭が忙しく神経が高ぶっている状態のときにはアキレス腱も緊張状態。軽く手を当ててゆるめ、さらに伸ばして緊張をゆるめる。足湯であたためてもよい。   撮影:土居麻紀子

●眼の愉気

視神経の緊張は脳にもその影響が及ぶので、眼を休めてあげるということは脳を休めてあげることにもつながる。スマホなどで目を酷使しがちな現代、脳が休まらず眠りも浅くなりやすいので、寝る前に手で目を覆ってあげると良い。   撮影:土居麻紀子

●眼の温湿布

タブレットも子どもの勉強道具のひとつになっているので、使った後は温湿布をしてあげるとリラックスできる。温度は少し熱めが良いが、あくまで子どもの気持ち良い範囲で。  撮影:土居麻紀子

「子どもに手当てをする前に、まずはお父さん、お母さんがやってみてください」と山上さん。

親が気持ちよさそうにやっていると、子どもは興味を持ってやりたがってくれるようになりますよ。

第3回では、「春」と「夏」の整体の手当てについて教えてもらいます。

取材・文/石本真樹


※手当ては子どもが痛がらずに心地よく感じる力加減で行ってください。痛みを感じるときは中止し、傷や疾病、身体症状を有する場合は医師の診察、アドバイスを受けるようにしてください。

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やまがみ りょう

山上 亮

整体ボディワーカー

整体ボディワーカー。野口整体とシュタイナーの思想から人が元気に暮らしていける「身体技法」と「生活様式」を研究。 整体指導、子育て講座、精神障がい者のボディワークなど幅広く活躍中。 主な著書に『子どものこころにふれる 整体的子育て』、『整体的子育て2 わが子にできる手当て編』、『こどものしぐさはメッセージ』(すべてクレヨンハウス刊)など。

整体ボディワーカー。野口整体とシュタイナーの思想から人が元気に暮らしていける「身体技法」と「生活様式」を研究。 整体指導、子育て講座、精神障がい者のボディワークなど幅広く活躍中。 主な著書に『子どものこころにふれる 整体的子育て』、『整体的子育て2 わが子にできる手当て編』、『こどものしぐさはメッセージ』(すべてクレヨンハウス刊)など。