絵本作家に聞く絵本作りのポイント「迷ったときは人の意見を聞く」まつながもえさんインタビュー
『読者と選ぶ あたらしい絵本大賞』デジタルお絵描きアプリ「CLIP STUDIO PAINT」ユーザー絵本作家インタビュー
2024.12.24
まつなが:過去の受賞作や審査員メンバーなどの情報を参考に、そのコンペの特色を研究していました。特に「MOE創作絵本グランプリ」のように、すごく人気があって応募数が多いコンペでは、受賞する可能性が低くなります。
応募前に『からっぽのにくまん』を読んでくれた知り合いは、「入賞できなくてお蔵入りになるにはもったいないおもしろいネタだけど、応募してもだいじょうぶ?」と心配してくれました。でも私は「絶対グランプリを取るんだ」と決意を伝え、応募しました。そうしたら本当にグランプリを受賞したので、言葉にすると願いが叶うんだと思いましたね。
──「ゆうゆう絵本講座」の発表会で「おもしろい」という意見があった作品は、自分の自信作でしたか?
まつなが:そうですね……自分では全部の作品を「おもしろい!」と思ってつくっているので、その中で、ほかの人が読んでも「おもしろい」と言ってもらえる作品ならだいじょうぶだと、ポジティブに受け取っていました。たぶん私は、すごくポジティブなタイプだと思います(笑)。
──社会人になってから絵本作家を目指し、現在も兼業で活動なさっていますが、創作の時間はどのようにつくりましたか?
まつなが:いちばん集中できるのが朝なので、早朝に職場の近くのカフェに行って、始業時間までの1〜2時間を創作活動にあてていました。締め切りに追われているときは、昼休みにササッと昼食を済ませて、残りの30分間、iPadを膝の上に置いて描いていたこともあります。
iPadは持ち歩けるので、ラフスケッチや色塗りなどの作業なら、電車で移動するときの隙間時間でもできるのがとても便利。デジタル制作は、別の職業で生計を立てながら、絵本作家として活動する私に合っているやり方だと思います。
まつながもえさんの最新作『こけしぞろぞろ』
こけしぞろぞろ…… どこへ?
いったいなにがおこっているのか!?
あなたは、こけしのひみつをまだ、しらない(かもしれない)……
日本ぜんこくのこけしたちが、ぞろぞろぞろぞろうごきだす
なぜ? どこへ? いったいなにを!?
ページをめくってもめくっても、こけしこけしこけし!
細やかに描きわけられた、何百体ものこけしたちが、あなたを驚きの世界へとお連れします。
隅々まで遊び心たっぷりのページでは、難易度高すぎ!?
よんでわらって、いっしょに「ぷっはぁ~」
シュール&かわいいを極めつづける、まつながもえの真骨頂!
まつながもえのにっぽんだいすき絵本シリーズ『てんぷら ぱちぱち』につづく第2弾!
まつなが もえ
1992年埼玉県生まれ、東京都在住。学習院大学文学部卒業。「みんながくすっと笑える絵本」をモットーに活躍している。第3回絵本塾カレッジ創作絵本コンクールにて『はにわくん』が大賞を受賞し、絵本塾出版より出版(2021)。第22回ピンポイント絵本コンペにて入選(2021)。第10回MOE創作絵本グランプリにてグランプリ受賞(2021)、白泉社より『からっぽのにくまん』を出版(2022年9月)。2022年より埼玉県加須市の観光大使を務めている。
1992年埼玉県生まれ、東京都在住。学習院大学文学部卒業。「みんながくすっと笑える絵本」をモットーに活躍している。第3回絵本塾カレッジ創作絵本コンクールにて『はにわくん』が大賞を受賞し、絵本塾出版より出版(2021)。第22回ピンポイント絵本コンペにて入選(2021)。第10回MOE創作絵本グランプリにてグランプリ受賞(2021)、白泉社より『からっぽのにくまん』を出版(2022年9月)。2022年より埼玉県加須市の観光大使を務めている。