【お麩を楽しむ】「MOTTAINAI」 台所から未来の子どもを支えるごはん 

もったいない・つづけられる・伝統食! #5【麩】「子どもと楽しむお麩料理」

ライター・料理家:越野 美樹

素朴な乾物であるお麩も、工夫次第で子ども好みのお料理やおやつが作れます。左上:お麩のたこ焼き風 中央:お麩カツ丼 右:麩ドーナツ  写真:越野美樹

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「食べたいものは自分で作る!」をモットーに、料理家・越野美樹さんが「日本の伝統食材」を使ったレシピを提案する連載。                                                      

ロハス、エシカル、SDGsなどのオシャレな横文字ではなく、毎日のベタでリアルな生活の中から生まれた身近な知恵……。

小さい子がいて忙しくても、ゆるく続けられる台所仕事の「MOTTAINAI」を、具体的な実践方法を交えてお伝えします。

5回目のテーマは、「お麩」。

麩ドーナツ、お麩カツ丼、お麩のたこ焼き風といった、簡単に作れて子どもも美味しく食べられる3品をご紹介します。

思わず一緒に作りたくなる「お手伝いポイント」も載せていますので、親子で一緒に楽しんでくださいね。

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植物性たんぱく質がたっぷり含まれたお麩

日本で昔から使われてきたヘルシーな食材、お麩を見直してみませんか?

お麩の原料のグルテンは、小麦粉に水を加えて練り、揉んでからでんぷんを洗い流した植物性の高タンパク食品。

精進料理では、豆製品と同じく、タンパク源として重宝される食材です。

お麩はその製法によって、生麩、焼き麩、油麩などの種類があります。

生麩は、焼いて醤油をまぶすだけでモッチモチで美味しくいただけますし、油麩は戻して卵とじにするだけで、親子丼のような満足感があります。

お麩の中でも、焼き麩は安価で手に入りやすい食材です。

焼き麩もいろいろな種類があります。左からもち麩、おつゆ麩、板麩(2種)、大和麩、中央下にいって手まり麩、車麩。 写真:越野美樹

焼き麩というと、味噌汁やお吸い物が思い浮かぶのではないかと思いますが、意外と子どもが喜ぶお料理も作れます。

娘が小さいときには、焼き麩をフライパンで炒めてカレー粉をまぶしたり、メープルシロップをまぶしたおやつを作っていたこともありました。

娘が小さい頃によく作ったお麩のおやつ。手前はメープルシロップ風味、左奥はカレー粉のスナック菓子風味。久しぶりに作ったら、あっという間になくなりました。 写真:越野美樹

焼き麩は、戻さずにそのまま食べてもなかなか美味しいので、試してみてくださいね。

今回は、手に入りやすい焼き麩を使ったレシピをご紹介します。

その前に、焼き麩の基本の使い方をお伝えしますね。

お麩の種類と使い方

焼き麩には、車麩、板麩、おつゆ麩、もち麩、手まり麩などがあります。

焼き麩は、熱湯につけると戻らず硬くなってしまうので、水もしくはぬるま湯で戻すのが基本です。

特に、車麩や板麩などのしっかりした焼き麩は戻してから使いますが、小型のお麩はそのままスープやおみそ汁に入れてもOKです。

我が家でよく作るクイックスープ。お椀に梅干し、かつおぶし、とろろ昆布、青菜とお醤油を入れて熱湯を注ぎ、食べるときにお麩を浮かべます。 写真:越野美樹

戻したお麩は、煮物だけでなく、炒め物や揚げ物、スイーツにも使えます。

お麩は地味なイメージがあると思いますが、工夫次第でボリュームのあるお料理やお菓子が作れますよ。

ふわふわ! もちもち! カリカリ! お麩のさまざまな食感をいかした、子どもが喜ぶお麩のお料理3品をご紹介します。

「麩ドーナツ」のレシピ

お麩で手軽に作れるクリスピードーナツ。きな粉とチョコの2種類をご紹介します。 写真:越野美樹

【材料】2人分
車麩 2枚
きな粉 大さじ1
砂糖 小さじ1
チョコレート 50g
お好みの油 適量
刻んだナッツやドライフルーツ 適量

【お手伝いポイント】
お麩を焼き、きな粉をまぶしたり、チョコレートをコーティングするのを手伝ってもらいましょう。

【作り方】
1. ボウルにきな粉と砂糖を入れて混ぜておく。

2. チョコレートは細かく刻み、ボウルに入れておく。

3. 鍋にお湯(分量外)を沸かして50〜55℃にし、2を鍋に重ねて入れ、ヘラで混ぜながらなめらかになるまで溶かす。

4. フライパンにお好みの油を底から2cmほど入れて180℃に熱し、車麩の両面をきつね色になるまで焼く。

5. 4をそれぞれ1と3に入れ、よくまぶす。チョコレート味には、刻んだナッツやドライフルーツをお好みでのせる。

きな粉とお砂糖を混ぜたら、熱いうちにお麩を入れて混ぜるとからみやすいです。 写真:越野美樹

車麩はドーナツ型を楽しめますが、少し硬めです。

おつゆ麩などは小さい子にも噛み砕きやすく、大さじ2程度の油で転がしながら焼けるので、さらに簡単に作れます。

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