子どもが「学童野球」に入部したママの「正しいチーム選び」リアル体験談

前編 学童野球を親子で楽しむためにはチーム選びが大事!

写真:AdobeStock (写真はイメージです)

10歳の男の子と4歳の女の子の2人きょうだいを育てている、エニママライターのえみです。

今回から2回にわたり、息子の学童野球にまつわる体験談をお届けします。実際に学童野球チームに入部したからこそわかる、リアルなエピソードをお話しできればと思います。

前編の本記事のテーマは「チーム選び」です。

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「親の負担が重そう」という理由で、子どもを野球チームに入れるのをためらう親御さんが多いといいます。1年前に息子が実際に学童野球チームに入部するまでは、私も同じように「お当番の負担が重そう」「洗濯が大変そう」「親の人間関係が不安」などと、ネガティブなイメージばかり持っていました。

しかし、チームに入部して約1年が経過した今は、「息子の学童野球が週末の楽しみ」と言えるくらい、親子で楽しめています!

そんな私が感じているのは、「学童野球を楽しむにはチーム選びがキモ」ということです。この記事では、私の失敗談も交えながら、チーム選びのポイントをみなさんにお話ししたいと思います。

※小学生の野球活動を「少年野球」と呼ぶことが多いと思いますが、正式には中学生の軟式野球を指すそうです。本記事では、小学生の軟式野球の正式名称である「学童野球」で統一しています。

まずは軟式野球(学童野球)か硬式野球(リトルリーグ)かを選択

小学生の野球チームは、硬式ボールを使用するリトルリーグと軟式ボールを使用する学童野球のどちらかに分類されます。一般的に、リトルリーグのほうが親も子どもも野球に対してより真剣で意識が高く、強豪校への進学も多いようです。

私も実際に、最寄りのリトルリーグに子どもを入団させているママ友と話したのですが、会話の端々から伝わってくる勝利への強いこだわりや、子どもを上達させたいという熱意に圧倒され、即「我が家は学童野球にしておこう」と決めました。(※あくまで私個人の体験談です)

本気で野球に取り組みたいならリトルリーグもアリですが、我が家のように「楽しく野球したい」という感じなら、学童野球のほうが合っていると思います。

複数の学童野球チームで体験練習

我が家の場合は、今所属しているチームを含めた近隣の3チームに問い合わせ、実際に体験入部しました。三者三様だったそれぞれのチームの特徴や私が抱いた感想、体験談をご紹介します。

大失敗! 1ヵ月で退部したチームA

知り合いがいるという理由で最初に体験入部したチームA。実は最初、「体験(1回)が楽しかった」というだけで深く考えずにここに正式入部し、大失敗してしまいました。

体験時は明るく楽しい雰囲気だと感じたのですが、実際に何度か練習に参加してみると、

・コーチ陣、保護者ともに上下関係があり、ぎすぎすした雰囲気
・練習を見に行っても、先輩ママたちが誰一人として話しかけてくれない
・チームのトップである監督が高圧的な態度でいばっている(体験時のあの笑顔はどこへ……?)

このような、1回体験練習に参加しただけでは気づかなかった実態が見えてきて、なんとなく違和感を覚えるように。

さらに、1ヵ月ほど続けたところで、練習に向かう息子の顔がなんとなく暗いことに気づきました。問いただしてみたらなんと、「まだルールもわからないのに、ミスをするとチームメイトから罵られる」とのこと……。それがダメ押しとなり、結局その日以降の練習には参加せずに退部することになってしまいました。

体験時の印象と入部後の実態がここまで違う、かつこんなに保護者・子どもともに雰囲気が悪いチームってあるんだ……と、ある意味勉強になった苦い思い出です。

写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート (写真はイメージです)

自宅から一番近い、お当番制アリのチームB

チームAは退部しましたが、野球は続けたいという息子。チームAでの失敗を踏まえ、今度は2チームにコンタクトを取り、それぞれ数回ずつ体験練習をさせてもらうことにしました。

自宅から一番近いチームBは、市内の学童野球チームの中で一番強いと評判のチーム。同じ小学校のお友達が何人も所属しており、息子も初回からリラックスして練習に参加している様子でした。

初回練習では、先輩ママがチームの概要や練習日程、お当番制の詳細などについて気さくに教えてくださり、親の私としても好印象でしたが、気になったのが保護者のお当番制があること。月1回くらいのペースでお当番(練習中のお茶や保冷剤の準備、子どもたちのフォロー)が回ってくる、順番で遠征の際の車出しをする……というものでした。

もちろん、事情や予定に合わせて柔軟に対応いただけるというお話でしたが、4歳の下の子がいる我が家にとってはどうしても「大丈夫かな、やっていけるかな」と、懸念点として残ってしまいました。

結果的に、息子が次にご紹介するチームCに入部したいと言ったのでお当番制は未経験のままですが、お当番制による保護者の負担を(疑似的にですが)実感した出来事でした。

お当番制のない、今所属しているチームC

結果的に、自宅から2番目に近かったチームCに所属して約1年になります。息子の「このチームで野球できたら楽しそう」という感想が決め手となりました。

お友達も知り合いもいないチームでしたが、初日はみなさんが大げさなほどにウェルカムな雰囲気で私たちを出迎えてくれました。また、練習では子どもたちが我先に! と言わんばかりの前のめりさで、息子に野球のルールや練習の流れなどを教えてくれたそうです。

そしてさらに、親の私にとっても追い風が! このチームCは、数年前からお当番制を廃止しているとのこと。お当番制が廃止になっているということは、そのぶんの負担を請け負っている方がいるということ(どういう仕組みかは後編で説明します)なので、いずれは何らかの役割を担うことにはなるだろう……とは思いましたが、慣れるまでの間だけでもお当番のことを気にせずにいられるのは本当にありがたく感じました。

複数チームの比較と体験練習への参加は必須! なんとなくの違和感も大切に

チームCでの活動を通して息子はどんどん野球が好きになり、今では立派な野球少年。放課後はお友達と練習し、帰宅後は野球のテレビゲームを楽しみ、週末はチームCでの練習や試合に明け暮れています。少し回り道をしてしまいましたが、息子に合ったよいチームに入部できてホッとしているところです。今では親の私も、週末に息子の試合を観戦するのが楽しみになっています。

これから学童野球をはじめようというみなさんに一番お伝えしたいことは、同じ学童野球チームでも、雰囲気や体制はそれぞれぜんぜん違うということです。

そのため、学童野球チームを選ぶ際には

・複数のチームに体験入部し、比較検討する
・できればそれぞれのチームで複数回、練習に参加させてもらう
・保護者の役割(お当番制、車出しの有無など)を入部前に確認しておく

ことを強くおすすめします。我が家はチームCに落ち着く過程で「チームAを短期間で退部する」という経験をしましたが、正直この経験はしないに越したことはありません(地区大会でチームAと対戦することになったときに、親子でやや気まずい思いをしました……)。

続く後編では、「学童野球はめんどくさいことが多いのでは?」というよくある不安について、私の経験からお話ししたいと思います。

後編はこちら➔学童野球・少年野球の「保護者の負担」 現役ママがリアルに告白(2024年6月17日までリンク無効)

こくりこさぽーとえでぃたーず

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