「中学受験」5年生が押さえるべき「単元」 6年生がひと伸びする「秘訣」 気鋭の算数専門塾・塾長が伝授
フォトン算数クラブ・武井信達先生に聞く「中学受験の算数」 #3 ~重要単元~
2024.11.02
教育ジャーナリスト:佐野 倫子
「割合」「旅人算」
武井信達先生(以下、武井先生):「割合」は、算数に苦手意識を持つきっかけになりやすい単元です。それまでの単元は結構、目に見える事象の話だったと思うのですが、抽象度が増すために、つまずいてしまうことがあります。割合は、「ある数がある数の何倍か」というシンプルな話なんですが、混乱しやすい。ここは授業をしっかり聞いて、わからなければ何度も質問にいきましょう。
次に「旅人算」は、入試の最頻出と言っても過言ではないので、演習をしっかりやるといいですね。実はとてもタイムパフォーマンスがいい単元が旅人算です。小さい単元のわりに、相当な確率で入試に出ますから、しっかり練習しておけば得点につながりますよ。
「場合の数」「立体」
武井先生:苦手な単元として挙げる子も多い「場合の数」は、とにかく注意深くやること。なぜなら、間違えた答えもあたかも正解のようにすぐに出てくるからです。他の単元なら間違えると変な分数になったりしますが、この単元は間違えてもきれいな整数になります。間違いに気づきにくいのが「場合の数」の難点ですが、緻密に解くという心構えで取り組むように、ご家庭でも繰り返し解き直しをしてください。
あとは「立体」ですね。立体が苦手なお子さんも多いと思いますが、それは立体で考えようとするから。立体は平面に落とし込んで考えるのが入試の王道です。解き方をしっかり理解してから、やり方を覚えていきましょう。
図形は描けるようにする
──文章問題を解くときの注意点はありますか?