カオス化するおもちゃ箱! 収納のプロが教える「子どもが片付けやすい仕組み」

本多さおりさんに教わる「子どものモノ」収納レッスン#1 おもちゃ編

整理収納コンサルタント:本多 さおり

2020年より、フルリノベーションした中古マンションで暮らしている本多さん。ご自身の経験を交えながら、収納の悩みにわかりやすく答えてくれました。  写真:深澤慎平

おもちゃに洋服、工作……どんどん増えていく“子どものモノ”。収納場所が足りない、片付けても片付けても、すぐに散らかってしまう。そんなお悩みを抱えているパパママは多いはずです。

そこで、収納や暮らしにまつわる著書を20冊上梓する、人気の整理収納コンサルタントで2児のママ・本多さおりさんにインタビュー。全3回にわたって“子どものモノ”の収納術を教えていただきます。

第1回は、おもちゃ編。おもちゃ箱をカオス化させないコツも伺いました。(全3回の1回目)

おもちゃの収納は「1ボックスに1ジャンル」

――6歳と4歳(2022年1月現在)の男の子がふたりいるとは思えない、すっきりとしたご自宅ですね。おもちゃには、どんな収納ルールがあるのでしょうか?

本多さおりさん(以下、本多さん)「ひとつは<おもちゃの点数は増やしても、ジャンルを増やさないようにすること>ですね。

わが家には、レゴブロック、ウルトラマン、トミカ、プラレール、動物のフィギュア……と、ひとしきり男子が好きなおもちゃがあるのですが、収納場所は、ひとつのジャンルにつき、ひとつのボックス。おもちゃを新調するときは、なるべくすでにあるジャンルの中から選ぶように勧めます。

ジャンルを増やすと、その分のボックスが必要になって、スペースも取りますよね。うちは子どもがふたりでも同性の兄弟なので、興味の対象が似ている分、異性の兄妹よりはおもちゃのジャンルはコントロールしやすいかもしれないです」

――ボックス単位の収納なら、ざっくりと、子どもでもラクに片付けられそうですね。

本多さん「そうなんです。まだ積極的には戻してくれませんが、ボックス収納のよいところは、『あなたはレゴね』『あなたはフィギュア』と分担できること。誰が早く終わるか競争しながら、遊び感覚で片付けられるように仕向けています(笑)」

――収納には、どんなボックスを選ぶとよいでしょう?

本多さん「おもちゃがあふれてしまうと、新たに収納スペースを作らないといけなくなるので、今あるおもちゃを入れても余裕のある大きめサイズがおすすめです。

それでもどんどん100%に近づいてしまうので、ときどき整理するようにします。『これは壊れているな』とよけたり、『ワニとワニとワニ……3匹もいらないな』と間引いたり。でも、なかなか手放せないですよね。

そこで、おすすめなのが<置きおもちゃ>です。夫の実家と私の実家、どちらも家から近いのですが、それぞれにおもちゃを置いています。3ヵ所に分散して循環させると、遊び慣れたおもちゃでも新鮮さがよみがえるようですよ」

――いいアイデアですね! 実家だけじゃなく、例えば従兄弟の家、気心の知れたお友達の家などでも、<置きおもちゃ>はできそうです。

本多さん「久しぶりに見ると『わー、懐かしい!』なんて言って持って帰るので、それを見越して、家からいくつか持っていって交換するといいですね」

量が多いレゴブロックとウルトラマンのフィギュアは、IKEAの大きな木箱に。キャスター付きで、遊ぶスペースに移動させやすい。 写真:深澤慎平
トミカや動物のフィギュアなど、細かいおもちゃは白いボックスに入れて棚へ。保育園のように、中のおもちゃの写真やイラストが貼ってあるので、一目瞭然。 写真:深澤慎平
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