赤ちゃんだった子どもが成長して、第一反抗期とかイヤイヤ期とかと呼ばれる時期に入ってきたのです。
「2歳前後の『イヤイヤ期』にどう対応する?」(2歳・男の子)
自立に必要な自己主張で、成長のステップです
子どもによって程度の差はありますが、世界中の子どもが通る発達の道筋なのです。
「どうして思い通りに動いてくれないの!」と腹立たしく思うこともあるでしょうが、悪意があってママパパに逆らっているわけではありません。
自立した一人前の人間になるために必要な「自我」が芽生えて、「イヤ」という言葉で自己主張しているだけ。
これは自立の出発点で、自分なりにやってみたいという意欲のあらわれでもあるのです。
「イヤイヤ」にうまく対応する方法
「カワイイ自己主張をしているな~。ようやくここまで育ったのだわ」と喜んでいいことなのです。
そう考えると、余裕をもって対応できるのではないでしょうか。その具体的な対応法ですが、まず、
★「自分で決めたい/やりたい」というエネルギーを「こんないいことがあるよ」と、提案する形で別の方向にうまく導いてあげるのがいちばんです。
たとえば靴が気に入らないなら、
★「この靴はかっこいいね。(テレビなどの)○○ヒーローみたいに速く走れそうじゃない!」などと好きなものに関連づけて誘ってみましょう。
★「これとこれ、どっちがいい?」と選ばせるのも効果的です。
★大人の靴をはきたいなど、無理なことをいうときには、ちょっとやらせてみて、不便さを実感させてからほかに誘うと理解しやすいでしょう。
もちろん、いつもゆとりのある対応ができるわけではないのも現実。
そのときは毅然と「今日は、○○だからこうするよ」と、泣かれてもキッパリ対応してもよいでしょう。
子どもの感情に巻き込まれてヒステリックにならないことがポイントです。
3歳を過ぎれば言葉で自分の気持ちを伝えることができるようになり、感情のコントロールも少しはできるようになり、対応しやすくなります。
ママパパの一工夫で、子どもの発達にうまくつきあってあげられるといいですね。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。