子どもの好き嫌いが激しくて困る なくすにはどうすべき? 専門家が回答

こんなときどうする? 子育てQ&A#59「嫌いな食べ物は、見るだけでイヤ! 上手に出してしまいます。食べなくても大丈夫?」

教育学博士:渡辺 弥生

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食事代わりにお菓子を食べさせるようなことが続くのは別ですが、一日3食をそこそこ食べていれば、栄養失調になる心配はまずありません。

食事の基本は「楽しく食べる」こと!

ママパパのストレスは、子どもにも心理的な影響を与えてしまいがち。

気持ちに余裕があるときに楽しく工夫してあげたらいいでしょう。
発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「 嫌いな食べ物は、見るだけでイヤ! 上手に口から出してしまいます。食べなくても大丈夫?」(1歳・女の子)

嫌いな食べ物は、見るだけでイヤ! 上手に出してしまいます。食べなくても大丈夫? 写真/Adobe Stock

食べない食材があっても神経質にならないで

どうしても食べない食材があるのは、1~3歳では珍しいことではありません。

食感がボソボソしたり、嚙みづらかったり、すっぱさや苦さを感じたりするなど、理由はあるのでしょうが、素材の味そのものが嫌いという子はそういないようです。

食べ物の好みは年齢とともに変化していくので、今はそう神経質にならなくてよいでしょう。

むしろ、無理強いされたり、「食べるかな?」と不安げに食事を注視されたりするのは、だれだって苦痛です。

本来、食べることは幸せな時間のはずなのにプレッシャーをかけて食事をツライ時間にするのは避けたいことです。

気持ちはおおらかに!

でも、子どもはなにかのきっかけで食べるようになることがあります。

毎日ではなく、アイディアが浮かんだらでかまわないので、大人の知恵で工夫をしてメニューに加えてあげましょう。
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楽しい雰囲気だと意外と食べたりします

アイディアのヒントですが、ポイントは大きく分けて二つあります。

下記を参考にして、実験感覚で楽しみながら試してみましょう。

ポイント1 調理の工夫

◆すりおろしたり混ぜたり

5ミリ角ではダメなら1ミリ角に。
 
すりおろしや、こねてみるなどの方法も探ってみましょう。
 
パンケーキなど手作りおやつに混ぜてもいいですね。
 
もし、パサパサ感が苦手なら片栗粉をまぶす調理もおすすめです。

◆好きな味をつける

ケチャップやマヨネーズ、ヨーグルトなど、好きな味をつけると食べることがあります。

◆目先をかえてみる

一口大に丸めてピックで刺したり、型で抜いて目鼻をつけてみたり、目先をかえてみるのも方法です。

◆栄養はほかの食材で補う

栄養面が心配なら、同じ栄養素をもつほかの食材を使えばいいのです。


ポイント2 楽しい雰囲気作り

◆親子で団(だん)欒(らん)しながら食べる

可能なら大人も一緒に食事をしましょう。

親が「おいしい、おいしい」と食べる姿を見ているうちに、嫌いな食材への抵抗感も薄れていきます。

「ママ、これ大好き。残すんなら食べちゃうよ」などといって、パクッと食べてもかまわないのです。意外と食べる気になったりしますよ。

◆お友だちと一緒に

ときにはお友だちと一緒に食べる機会を作ってみましょう。
 
お友だちが食べているのを見ると、同じように食べてみたくなるものです。

◆お弁当を作って外でランチ

公園などでお弁当を食べると、気分がかわって、ふだん食べないものにも箸がのびたりします。
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健康を考えるならメンタルな部分を大事に

工夫の仕方をご紹介しましたが、これがママパパの負担になってはいけませんね。

好き嫌いをして健康をそこなうのが心配だというママパパの気持ちは理解できます。

ただ、忘れがちですが、健康を支えるのはメンタルな部分が大きいのです。

ママパパのストレスは、子どもにも心理的な影響を与えてしまいがち。

気持ちに余裕があるときに楽しく工夫してあげたらいいでしょう。

現代は飽食の時代といわれています。

食事代わりにお菓子を食べさせるようなことが続くのは別ですが、一日3食をそこそこ食べていれば、栄養失調になる心配はまずありません。

食事の基本は「楽しく食べる」こと!

また、空腹で食事をすれば、嫌いな食材を選り分ける余裕もなく、パクパク食べるはず。

そして、少しでも食べたら、ほめてあげることも忘れないようにしましょう。

文/宇野智子 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

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