危ない! 子どものケガをまねく冬の家電【実例と対策を現役小児科医が解説】

ファンヒーターや加湿器で思わぬ事故! 現役小児科医テルの「子どもの救急相談室」#14

小児科医:小児科医 テル

突発性発疹はみんななる?
テル先生は総合病院に勤務する17年目の現役小児科医。「正しい医療の知識をしってもらいたい」と2018年からInstagramを中心に、SNSで子どもの健康について情報発信しています。

そんなテル先生による、子どもがかかりやすい病気や注意したい事故・身の回りの危険、気になる子どもの発達など、子どもの「もしも!」に備えるママパパ必見のヘルスケア情報をご紹介します。

寒い季節に気をつけたい病気やケガ。今回は、家の中での事故についてテル先生が解説します。

ファンヒーターの吹き出し口は70℃

寒い季節になり、ファンヒーターや加湿器などの便利な家電を使うご家庭も多いと思います。ただ、小さなお子さんのいるお家では、使い方に十分注意が必要です。

国民生活センターの調査によると、吹き出し口から50cm離れたところの蒸気の気温では40℃以上、吹き出し口近くは最低でも70℃と高温です。

低温なら大丈夫かと思われるかもしれませんが、一番ひどいⅢ度熱傷になるまでの時間は、50℃で5~6分、70℃以上では1秒であっという間に重症化します。

さらに危ないのが、人感センサー付きファンヒーターです。

人の動きを察し、自動でスイッチが入るので節電には便利ですが、たとえばお昼寝していた赤ちゃんがそっと目覚め、ファンヒーターに近づいてしまうケースもあります。
便利な家電が思わぬ事故につながる?

実際にあった冬の家電がまねいた事故

実際に子どもに反応して作動する事故が起きています。
・生後4ヵ月の赤ちゃんのケース
赤ちゃんはヒーターから2m離れた場所で寝ていました。30分後、親が様子を見に行くと、ヒーターから温風が出ていて赤ちゃんが泣いていました。赤ちゃんは頭、顔、耳にやけどを負いました。

・1歳1ヵ月の男の子
2歳の姉が加熱式加湿器の置かれた棚によじ登り、棚が倒れて、加湿器の熱湯が男の子の背中にかかりました。約65℃の熱湯がかかったと推定され、背中の10%がⅡ度の熱傷、1週間の入院治療となりました。
ほかにも、子どもが電源コードを引っ張り、加湿器が落下し熱湯が流出する事例が毎年報告されています。

赤ちゃんは熱くても逃げることができません。使用中は事故防止のため、機器のチャイルドロックは必ずかけましょう。ヒーターを使わないときは電源、センサーはオフに。赤ちゃんから目を離すときは、ヒーターを別の部屋などに移動するなど対策をしましょう。

やけど、最初にすべきこと。

熱の原因を取りのぞき、冷やす。
冷やすと痛みが和らぎ、皮膚の深いところで熱が伝わるのを防ぎます。

冷やすときのポイント
・流水や氷で冷やす
・冷やす時間は15〜30分前後。
・服を着たまま熱湯をあびた場合は、服の上から冷やす。
(全身を冷やす必要があるときは低体温に注意。)

やけどは症状がわかりづらく、深さは専門家でも判断が難しいこともあります。やけどの面積が広いときも危ないので、病院を受診しましょう。服の下にやけどが隠れていないか、確認も必要です。
記事監修:小児科医テル、イラスト:原あいみ、写真提供:hirost/PIXTA(ピクスタ)
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しょうにかい てる

小児科医 テル

Shonikai Teru
小児科専門医

総合病院に勤務する17年目の小児科医。「親や、子どもに関わる人たちに正しい医療の知識をしってもらいたい」と思い、2018年からInst...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...