内容総点検!「改正育児介護休業法」でパパの育児休業取得率13%は増える?

改正育児・介護休業法4月開始! 子育て世代が知っておくべき基礎知識#1〜育児休業法・改正内容編〜

社会保険労務士:石井 愛

パパも産後すぐから休めて分割もOK

「今回の改正では、育休とは別に『産後パパ育休』(出生時育児休業)という制度が新しくつくられたほか、育児休業の分割取得が出来るようになりました。

産後パパ育休では子どもが生まれてから8週間以内であれば、最大4週間の休暇を2回に分割して取得できます。

例えば、妻が産後休暇を取得後、すぐ職場復帰する場合、夫は『出産直後の2週間』『妻が職場復帰する直前の2週間』に休みを取得するといった使い方も可能です。

育児休業中はしっかりと休み、育児に専念することが原則ですが、産後パパ育休の期間は希望すれば、労使協定を締結している場合、合意のうえ就業もできます(最大10日[10日を超える場合は80時間]以下)。

これは完全に仕事を休まなくてはいけないとなると、育休を取得するのをためらい、あるいは取得したとしても短期間にとどめざるを得ない男性が多かったことが背景にあります。

もっとも、会社が一方的に就業を求めることはできません。周囲とよく相談をしながら、どうしても必要な場合は、仕事をする日を設けることもできる選択肢があるというイメージです」(石井さん)

●育児休業の分割取得
・分割して2回まで取得可能

・1歳以降の育休を延長する場合、育休開始日を柔軟化

「育児休業の制度も一部変更となり、従来よりもフレキシブルに活用できるようになります。これまでは育児休業は原則、分割して取得できませんでしたが、2022年10月以降は夫婦がそれぞれ、子どもが1歳になるまでの間に、2回ずつ分割取得できるようになります。

また、1歳以降の育児休業の延長においても、従来は育児休業開始日が1歳または1歳半に限定されていましたが、改正後はそれぞれの夫婦のタイミングで配偶者との途中交代の時期を決められます。産後パパ育休や育児休業の分割取得を組み合わせることによって、子が1歳までの休業で男性側は最大4回の分割取得が可能となります。

今回の改正では、男性の育休取得の推進に主眼が置かれていますが、育休がキャリアに悪影響を及ぼすのではという不安は性別を問いません。男性も女性もともに子育てをしながら働くということが自然にできるような社会に向けての一歩になることを期待したいですね」(石井さん)

取材・文/島影真奈美

※「改正育児・介護休業開始! 子育て世代が知っておくべき基礎知識」は全4回。第2回は2022年4月26日、3回は4月27日、4回は4月28日公開予定です(公開日までリンク無効)。
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いしい あい

石井 愛

社会保険労務士

社会保険労務士。よこはまみなと社会保険労務士事務所。1976年神奈川県横浜市生まれ。人と人ならではの仕事に魅力を感じ、社会保険労務士を...

しまかげ まなみ

島影 真奈美

介護ジャーナリスト

介護ジャーナリスト。一般社団法人マリーゴールド理事、NPO法人タダカヨ理事。編集・ライター業の傍ら大学院に進学し、「老年学」を学び始め...