ランドセルの買い足しグッズは最新“防犯GPS”と人気“熱中症対策”アイテム

最旬! ラン活2025 #5~便利グッズ・防犯アイテム編~

ライター:遠藤 るりこ

子どもたちの登下校をより快適にする便利グッズや、安全をサポートする防犯アイテムを紹介。より進化したその性能とは?  写真提供:ドリームエリア

登下校時の親子の困りごとをサポートする、便利グッズや防犯アイテム。ランドセル購入の際、一緒に検討する家庭が増えています。

子どもたちの困りごとと言ったら、猛暑の通学。「真夏の通学が大変」という小学生の声を受け、新商品の開発を急いだのが大手ランドセルメーカーの株式会社セイバンです。

一方、親たちの心配ごとは、登下校時の安全対策。2024年3月、コクヨ株式会社が実施した小学生の新入学準備に関するアンケート調査によると、小学校への入学で不安なこと/不安だったことの問いに、全体の約7割が「安全に登下校できるか」と回答。購入して良かった入学準備アイテムで一番多かった回答が、「GPS」でした。

2025年度向けラン活連載の最終回は、ランドセル選びの際に揃えておきたい、便利グッズ・防犯アイテムの最新事情をご紹介します。

※5回目/全5回(#1#2#3#4を読む)

ランドセルは極力軽くさらに快適に

「荷物を軽く感じるようにするため、ランドセルは背中に密着するよう作られています。年々夏の暑さが厳しくなるなか、通学時の暑さをどうにか緩和できないかと考えて、新商品を開発していました」

そう語るのは、天使のはねで知られる大手ランドセルメーカー・株式会社セイバン 広報担当の小柳和司(こやなぎ・かずし)さん。

「2022年、本社のある兵庫県たつの市の山本実市長のもとに、小学生から『夏の登下校が大変』というお手紙が届いたことを知りました。市長からの連絡を受け、開発中だった『ひんやり背あてパッド』の話をさせてもらったところ、『ぜひ、たつの市内に通う小学生(全児童)に配布を』という話に。当初の予定より早く納品ができるよう開発を加速し、生産量を増やして対応しました」(セイバン・小柳さん)

「ひんやり背あてパッド」(3,190円・税込)は、生地に吸水速乾素材「COOLMAX fabric」を使用。凍らせた専用保冷剤をパッドのポケットに入れて、ランドセルの背面に装着することで、背中の蒸れを防ぐとともに小学生の背中を冷やす仕組み。

2023年夏、たつの市は全児童への配布を開始。同市は、市内全16校に急きょ冷凍庫を配備し、下校用にも保冷剤が使えるようになりました。

専用保冷剤を入れ、ランドセルに装着する「ひんやり背あてパッド」。軽さにもこだわり、背当てパッドと保冷剤含めて150gほど。錠前の金具と、カブセにベルトで固定する。  写真提供:セイバン

同社では、「クールパッド」(全2色/12,000円・税込)も発売中。こちらは空調ベストのようなパッドで、ファンから取り込んだ外気を背中へ送風することによって、背中にかく汗を乾かし、その気化熱でランドセルを背負った状態でも背中を快適にするための便利アイテムです。

取り付けたファンが外気を取り込み、背面へ排出することで、強制的に背中の湿気を取り除きます。  写真提供:セイバン

「ひんやり背あてパッド」は、昨年(2023)夏の新商品として発売したところ、登下校用の全グッズでの売り上げ(7月~8月末)が前年同期比で2.2倍に増加。今年も人気必至なので、暑くなる前に揃えておきたいアイテムです。

AIロボットで新時代の見守りを提案

家族や地域の方々が子どもを見守るように、人間味あるAIを目指して開発された、子ども見守りGPSサービスが「BoTトーク」(端末価格:5,280円・税込、月額:528円、または748円・いずれも税込)です。

「BoTトーク」は、搭載されたAIが移動履歴やボイスメッセージから家族の行動習慣ややりとりを学習。手のひらサイズのデバイスを持ち歩くだけで、位置情報を保護者に知らせてくれます。

手のひらサイズの見守りロボット端末。シンプルなデザインと動作で、誰にでも使いやすい設計。  写真提供:ビーサイズ

「見守りAIが自宅や学校、塾など、子どもの普段の行動範囲を自動学習します。子どもが目的地に到着・出発をした際、もしくは子どもが普段行かないようなところに行っていることを検知した際に、自動で保護者のスマホアプリに通知を送ります。

保護者自らが、スマホアプリを開いて子どもの居場所を都度チェックしなくても『何かあれば通知がくる』ので安心です」(ビーサイズ株式会社・末廣祐理《すえひろ・ゆり》さん)

また、ボイスメッセージを送りあえるトーク機能も搭載。保護者と子ども間で無制限に利用できます。トラブル時のSOSはもちろん、日常の連絡も家族間で取り合えるコミュニケーションツールとしても活躍するのです。

「子どもから親へボイスメッセージを送るときは、端末のボタンを長押ししたまま音声を吹き込みます。音声を吹き込み終わった後にボタンから指を離すと、40秒から1分ほどで保護者のスマホアプリにボイスメッセージが届きます」(ビーサイズ・末廣さん)

長押ししたままメッセージを吹き込み、指を離すと音声が送信される。約1ヵ月に1度の充電でOKのバッテリー容量もうれしい。  写真提供:ビーサイズ

保護者側のスマホアプリには、電車内や静かなオフィスなど、音声を再生・録音しづらい環境へ配慮した機能も。スマホアプリに届く子どもの声を、音声AIが代わりに書き起こしてくれたり、保護者がアプリで入力したテキストを音声AIが代読し、音声として子どもへ送信してくれます。

「BoTトークで、子どもたちがより前向きで健やかに冒険でき、保護者は安心して子どもを送り出せる、AI共生の未来を実現していきたいと思います」(ビーサイズ・末廣さん)

安全に対する意識づけを行う最新GPS

2018年にリリースされた、子ども用の見守りGPS端末「みもり」。多発する子どもの事件・事故の報道を見て『企業として子どもを守るために何かできないか』と考え、不審者情報などを配信するサービス・マチコミを始めたドリームエリア株式会社が開発しました。

現在のマチコミは、全国47都道府県で、1万4000施設以上、260万人以上が利用する学校業務支援システムに成長。地域ごとに危険場所のデータベースや不審者情報データベースを蓄積し、メール送信などで公開しています。

しかし、マチコミから不審者情報が届くのは保護者。「本当に情報を必要としている子どもに情報が届かないことが課題だった」と語るのは、ドリームエリアの畠山丹(はたけやま・たん)さん。

そこで、GPS端末「みもり」の開発をスタート。子どもの位置確認ができるだけでなく、危険な場所や不審者が目撃された場所に立ち入った場合には、端末が音声で「アブナイ場所デス」などと、直接子どもに警告します。

子どもにGPS端末「みもり」を持たせることで、保護者のスマホからいつでも現在地や移動ルートが確認できる。位置の精度の高さにも定評だ。  写真提供:ドリームエリア

2024年3月には、バージョンアップした「みもりGPSトーク」(本体:7,480円・税込、月額:748円・税込)を発売。保護者から要望の多かった双方向で音声を送信できる機能(トーク機能)と、子どもが自ら危険を学習する仕組み(おしらせランプ)を新たに加えました。

「小学1年生でも扱いやすいよう、操作のステップ数を減らしたり、利用中に戸惑わないように音声とランプで状況をお知らせするなど、シンプルな設計を心がけました。また、新しい試みとして『子ども専用の簡単マニュアル』も封入しています」(ドリームエリア・畠山さん)

ケースに入れてランドセルへの装着ができるほか、習い事などの外出の際には首から下げて持ち運びができる。  写真提供:ドリームエリア

利用者の親子からは、「ケースのカラーがたくさんあってかわいいのが購入の決め手だった」、「位置の誤検知にもすぐに対応してもらえて、サポートの質が高い」と好評です。

「世界的に安全だと言われる日本ですが、欧米諸国と比較するとスクールバスの導入率が低く、登下校時に子どもが危険な場所を移動する機会が少なくありません。日々のニュースでも、『交差点での巻き込み』や『歩道への侵入』といった、自動車側の不注意による交通事故が相次いでいます。

『みもり』は、危ないエリアに入ると音声やランプで注意を促すことができるため、子どもに危険を知らせるだけでなく『安全教育のツール』としても活用することができるのです」(ドリームエリア・畠山さん)

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ラン活と共に進化する最新アイテムを揃えたら、新入学の準備は万端。楽しく、安全に学校に通えますように!

取材・文/遠藤るりこ

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【取材協力と新作ランドセル】
・株式会社セイバン(天使のはね)
ひんやり背あてパッド(軽量保冷剤付き)/3,190円(税込)、クールパッド 全2色/12,000円(税込)

・ビーサイズ株式会社
BoTトーク 端末価格:5,280円(税込)、月額:528円、または748円(税込)

・株式会社ドリームエリア
みもり/みもりGPSトーク 本体:7,480円(税込)、月額:748円(税込) ※2024年3月12日より発売開始

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【関連サイト】
株式会社セイバン(天使のはね)
ビーサイズ株式会社(BoTトーク)
株式会社ドリームエリア(みもり/みもりGPSトーク)

【参照】
コクヨ Hello! Family. 

※「最旬! ラン活2025」は全5回です(公開日までリンク無効)。
#1
#2
#3
#4

えんどう るりこ

遠藤 るりこ

ライター

ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe

ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe