
非認知能力も育つモンテッソーリ教育ってなに? モンテッソーリ教師・田中昌子先生に聞く【『子育ての悩みに今すぐ役立つQ&A68』】
映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』がもっとおもしろくなる!①
2025.04.02
ライター:高木 香織
田中先生:「ダメ」とやらせてもらえなかった子どもは、自分で立ち向かって乗り越えた経験がないため、集中力や我慢強さに欠けて自信がありません。
「やってあげる」といつも親が代行していた子どもは、自分からやろうという意欲がなくなります。
「早く、急いで」とせきたてられてばかりいた子は、自分のリズムで考えられなくなって不満を抱え込みます。
これらは本来の子どもから「逸脱」してしまっている状態です。禁止、代行、せきたてをやめ、生活に参加させましょう。その上で必ず親にやってもらいたいのは、「子どもをまるごと認める」ことです。どの子もみな「まるごと好き」と受け止めてあげましょう。子どもは「そこにいるだけで十分にすばらしい」のです。
このときにおすすめの方法は、「子どものよいところを30個書き出す」ことです。どんな小さなことでもかまいません。できること、やさしさ、笑顔のかわいさ、よく食べること……すると、子どもの輝く姿が見えてくることでしょう。こんな悩みが寄せられています。
Q3 〈3歳11ヵ月男〉いつも落ち着きがなく、集中力がありません。すぐに投げ出してしまって、最後までできたためしがありません。何をさせればいいのでしょうか。
A3 何より大切なのは、「子どもが自由に選んでする」ことです。ご相談の中に「何をさせればいいか」とありましたが、そもそもこれがまちがいです。
子育てに熱心な人ほど、よかれと思って子どもにあれこれさせてしまいがちです。でも、大人に強制的にやらされるのではなく、子どもが自分でやりたいと思い、自分から始めるのがもっとも大事なこと。子どもは、「自分で選んだことだからこそ、全身全霊をかけて取り組める」のです。
具体的には、まず子どものために環境を整えます。すべての物を小さな子どもサイズにしてみましょう。自分で移動できるように軽く扱いやすい物に整え、明るい色で統一し、「私を使って!」と、物が子どもに呼びかけるようにするのです。子どもが何をやりたいかをよく観察して準備しましょう。きっと集中して取り組むようになりますよ。
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──なるほど、モンテッソーリ教育の考え方には、子どもの成長のために役に立つことがたくさんあるのですね。ご本のなかには、もう少し大きな5歳から6歳の子どもたちのお悩みの質問と回答も掲載されています。参考にして、幸せな子育てに役立たせたいと思います。すてきなお話をありがとうございました。
映画『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』レア・トドロフ監督インタビュー
マリア・モンテッソーリが、教育実践の場として「子どもの家」を開設したのは1907年。映画の物語が始まるのはその7年前、1900年です。なぜその時期を選んだのか。その理由について、監督のレア・トドロフさんはこう語りました。