「食べたいものは自分で作る!」をモットーに、料理家・越野美樹さんが「日本の伝統食材」を使ったレシピを提案する連載。
ロハス、エシカル、SDGsなどのオシャレな横文字ではなく、毎日のベタでリアルな生活の中から生まれた身近な知恵……。
小さい子がいて忙しくても、ゆるく続けられる台所仕事の「MOTTAINAI」を、具体的な実践方法を交えてお伝えします。
15回目のテーマは、「おから」。
子どもが食べやすいメニュー、「おからのスコップコロッケ」「おからのポテサラ風」「おからの揚げ餃子」の3種をご紹介します。
思わず一緒に作りたくなる「お手伝いポイント」も載せていますので、親子で一緒に楽しんでくださいね。
「MOTTAINAI」 台所から未来の子どもを支えるごはん 全シリーズを読む
食物タンパク質が豊富なおから
豆腐だけではなく、おからも食べていますか?
おからは、安価で豆乳よりも栄養価が高い食品です。
おからは廃棄されることが多いのですが、それではもったいない!
ぜひ、お子さんと一緒に食べたいものです。
おからは煮物など、素朴なおかずが美味しいものですが、子どもはあまり喜ばないことも……。
今回は、子どもも思わず手が伸びる、おから料理3品をご紹介します。
その前に、おからについて学びましょう。
おからの豆知識
おからは、豆腐を作るときにできる副産物。
大豆を浸水し、粉砕、加熱してから絞り、豆乳とおからに分けます。
おからは、包丁を使わずに食べられることから、「きらず」と呼ばれることもあります。
京都では、来月もご縁が切れないようにということと、手間とお金の節約を兼ねて、月末におからを食べる風習がありました。
また、「から」という言葉が空っぽの状態を連想させ、初夏(卯月。旧暦4月)に花を咲かせるうつぎ(空木)の花に色や形状が似ていることから、「卯の花」と呼ばれることもあります。
おからは主に飼料や肥料に使われますが、食用は1%以下といわれていて、年間約70万トンものおからが廃棄されています。
調理法によってはボリュームのあるおかずや、さっぱりしながらも箸が進むおかずにも仕上げられます。
ぜひ、安価で栄養価の高いおからの料理にチャレンジしてみてください。