【研究テーマ 03】子どもがお金を欲しがる。どう伝えたらいい?
Dr.オゥノー(以下:D):ポン子くんは、どうしてそんなにお金が欲しいの?
ポ:だって、たくさん欲しい物が手に入るじゃないですか。
D:よし、それならまずは、こんな絵本を紹介しよう!
切実な「ほしい」の気持ちがぐっ…とくる『へろへろおじさん』
D:お金に余裕が出てくれば、いろんな物が買える。それは嬉しいことに違いないけど、これだけはどうしても買いたいっていう、その気持ちを大事にしたいよねえ。
ポ:うう、たしかに……。大切なのはお金そのものでなく、かけがえがない、必要だから欲しい、という気持ちですね。
D:もちろんお金は絶対に必要なものだから、興味を持つのはいいと思うよ。
ポ:はい。そもそも、お金ってなんなんでしょう?
D:お金っていうのは、何かと交換することに価値がある。でも、たとえばこの絵本のように、必ずしもお金を使わなくても、とっても幸せな形の交換もあるよね。
お手伝いを通して欲しいものの価値を知る『ペレのあたらしいふく』
D:羊の毛を紡いでもらうかわりに、牛の番をする。こうやって、ただお小遣いで買うのではなく、対価としていろいろなことをしながら、物ができるまでのプロセスを体験してみるのもいいかもしれないねえ。
ポ:お金の話をする前に、欲しい物がどうやってつくられているのか、お子さんとお話するきっかけにできそうですね。
D:うんうん。物の価値を知れば、お金の重みも想像できるよね。あとはこの絵本も、おすすめだよ。安くて手軽に買える一本の鉛筆だって、その背後には、とてつもなくいろんな人の手がある。