子育てのイライラ…どうしたらいい? 発達心理学の専門家が答えます
こんなときどうする?子育てQ&A#5「子育てのイライラ……どうすればいい?」
2022.01.19
イライラしたり、怒鳴ってしまったり……親も人間ですから、そんなときもあります。
「子どもの行動すべてにイライラすることがあります。どう気持ちを切り替えればいいでしょうか?」(2歳・男の子)
自分のイライラの原因を知りましょう
「ワンオペ育児がつらい」「自分の時間がない」など我慢をしているから、子どもにもイライラしてしまう、ということはありませんか?
まずは不満があることを書き出してみてください。自分のイライラの原因を知り、解決策を考えてみましょう。
家族に助けを求めたり、行政や民間などの子育て支援施設を利用してもいいですね。
「子育ては1人でしなければならない」と思い込まず、「子どもから離れる時間も必要」と割り切ることも、ときには有効です。そして、行動に移しましょう。
子どもと接する気持ちも、おのずと変わってくるはずです。
「イライラしたとき、つい子どもを無視してしまいます」(1歳半・女の子)
ポジティブに見方を変えてみましょう
冷たい目で何も応答してあげないというのは避けたいですが、怒りを抑えて無理にニコニコすることはありません。
親御さんが我慢することが、かえって子どもにとってよくないこともありますから、親御さん自身の気持ちを整理する時間も大切にしてください。
「子どもを怒鳴ってしまったとき、どのようにフォローすればいいのでしょうか?」(3歳・男の子)
自身の感情をマネジメントしましょう
怒鳴ってしまったときは「ごめんね」と伝えることが大事と思うかもしれませんが、「こうやってフォローをすれば大丈夫」という魔法のような対処法はありません。
怒鳴られたほうのダメージは、謝られても消えないのです。
理性的に注意やアドバイスをする「叱る」と、感情的に怒りをぶつける「怒鳴る」はまったく違いますから、しっかりと区別することが必要です。
大切なのは、親御さんが怒鳴らなくなるよう、自身の感情をマネジメントすることです。
怒鳴られて育った子は怒鳴る大人になりますから、子どものためにも、冷静に対処できるようになるといいですね。
子育ては長い道のりです。思うようにならず、感情的になってしまいそうなとき、上手に気持ちを切り替えられるように、まず、自分自身と向き合う時間を持ってみてください。
文/久世恵美 写真/Adobe Stock
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。