子育てのイライラ…どうしたらいい? 発達心理学の専門家が答えます

こんなときどうする?子育てQ&A#5「子育てのイライラ……どうすればいい?」

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いつもニコニコ笑って育児をしたいけれど、現実はなかなかそうはいきませんね。

イライラしたり、怒鳴ってしまったり……親も人間ですから、そんなときもあります。

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「子どもの行動すべてにイライラすることがあります。どう気持ちを切り替えればいいでしょうか?」(2歳・男の子)

イライラしたときの気持ちの切り替え方は? 写真/Adobe Stock

自分のイライラの原因を知りましょう

じつは子ども以外に原因があることも考えられます。

「ワンオペ育児がつらい」「自分の時間がない」など我慢をしているから、子どもにもイライラしてしまう、ということはありませんか?

まずは不満があることを書き出してみてください。自分のイライラの原因を知り、解決策を考えてみましょう。

家族に助けを求めたり、行政や民間などの子育て支援施設を利用してもいいですね。

「子育ては1人でしなければならない」と思い込まず、「子どもから離れる時間も必要」と割り切ることも、ときには有効です。そして、行動に移しましょう。

子どもと接する気持ちも、おのずと変わってくるはずです。

「イライラしたとき、つい子どもを無視してしまいます」(1歳半・女の子)

つい子どもを無視…どうしたらいい? 写真/Adobe Stock

ポジティブに見方を変えてみましょう

「子どもを無視している」とネガティブにとらえず、「自分の気持ちが落ち着くまで、見守りモードになっている」と見方を変え、ポジティブにとらえてはいかがでしょう。

冷たい目で何も応答してあげないというのは避けたいですが、怒りを抑えて無理にニコニコすることはありません。

親御さんが我慢することが、かえって子どもにとってよくないこともありますから、親御さん自身の気持ちを整理する時間も大切にしてください。

「子どもを怒鳴ってしまったとき、どのようにフォローすればいいのでしょうか?」(3歳・男の子)

怒鳴ってしまったらどうすべき? 写真/Adobe Stock

自身の感情をマネジメントしましょう

子どもへのフォローの方法を考えるよりも、自分が怒鳴らないで済む方法を考えましょう。

怒鳴ってしまったときは「ごめんね」と伝えることが大事と思うかもしれませんが、「こうやってフォローをすれば大丈夫」という魔法のような対処法はありません。

怒鳴られたほうのダメージは、謝られても消えないのです。

理性的に注意やアドバイスをする「叱る」と、感情的に怒りをぶつける「怒鳴る」はまったく違いますから、しっかりと区別することが必要です。

大切なのは、親御さんが怒鳴らなくなるよう、自身の感情をマネジメントすることです。

怒鳴られて育った子は怒鳴る大人になりますから、子どものためにも、冷静に対処できるようになるといいですね。

子育ては長い道のりです。思うようにならず、感情的になってしまいそうなとき、上手に気持ちを切り替えられるように、まず、自分自身と向き合う時間を持ってみてください。

文/久世恵美 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...