「離れて」「行かないで」を繰り返す3歳に疲れました【専門家がアドバイス】

「うちの子のナゾ」第7回/「なぜ?」と感じる、ちょっと気になる、うちの子の不思議な行動や気質・・・etc.その世界の専門家に聞いてみました!

“3歳にして翻弄系!? もう私を振り回さないで~”

あっちいって! と言われて離れると、行かないで! と。近づくとまた「あっちにいって!」……。

「息子に『あっちいって!』と言われ、離れると『いかないで』と泣く。近づくとまた『あっちいって!』……疲れます」(3歳男児・千葉県・30代後半)

遊びのひとつと受けとめましょう

2~3歳の幼児は、親に関心を持ってもらいたいという気持ちが強く、さまざまな形でそれを表現します。「あっちいって」もそのひとつ。言葉本来の意味ではなく、これは「もっとかまってほしい」という意味ですね。

また、自分の言葉に親が驚いたり困ったり、さまざまなリアクションをしてくれるのもうれしいのでしょう。まるで「いないいないばあ」の遊びのように、コロコロ変わる表情の繰り返しが、視覚的変化にも富んでいて楽しいのかもしれません。「なんでそんなこと言うの!」などと怒っても、さらに興奮して悪循環……ということも。
法政大学文学部心理学科教授。教育学博士。子どもの発達心理学の専門家渡辺弥生先生。
こんなときは、親もユーモアレベルを高めて、遊びのひとつと受けとめましょう。 自分に関心を持ってほしいという気持ちは、人の根源的な願望で大人になっても変わりません。「かまってほしいんだな」と、相手をいなすような気分で対応すると、ちょうどいいかもしれませんね。

イラスト/とやま ちさと 取材・文/久世恵美
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わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。