歌手の柴田聡子 子ども時代大好きだった思い出の絵本

絵本雑誌「さがるまーたVOL.1」掲載の絵本「きょうはやまに」(絵:ハダタカヒト)制作秘話

げんき編集部

撮影/恩田亮一(本社写真部)
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絵本雑誌「さがるまーたVOL.1」で初の絵本「きょうはやまに」の文章に挑戦された、歌手の柴田聡子さん。作画を担当されたハダタカヒトさんとともに、制作にまつわる秘話や子どものころに好きだった絵本など、たっぷりお聞きしました。
右から柴田さん、ハダさん、編集
柴田:絵本のテキストって普通に読んでいくのと違う世界っていうか……。私はこの短さのテキストで大丈夫かな~って、結構シンプルすぎないかな?って思っていたんですけど、全然大丈夫っていうか。ハダさんの絵が来たから最高みたいな。絵本はもっともっと隙間みたいなものを大事に大事に……で、その隙間じゃないんだけど、そこに絵が入ってきてくれて、一緒になってくっていうのが本当にすごいなって。素晴らしいメディアだなって。子どものころ、そこまで絵本を読んでこなかったんですけど、すごいな。なんて力のある媒体だろうと思いました。
──柴田さんは、小さいころに記憶に残っている絵本はありますか?

柴田:私は『ねずみくんのチョッキ』(作:なかえよしを 絵:上野紀子/ポプラ社)と『ノンタン』(作:キヨノサチコ/偕成社)シリーズですかね。あとあんまり覚えてないんですけど、ねずみが14匹くらいいて……ねずみ一家の春夏秋冬みたいなシリーズで……
──「14ひき」(作:いわむらかずお/童心社)のシリーズですね。 ハダさんはいかがですか?

ハダ:僕は子どものころ、あんまり絵本を読んだ記憶がなくて。大学生のときに、長新太さんって絵本作家さんの展覧会を見て、それから絵本っておもしろいなと思って読んだり、そのうち描いてみたいなと思ったり。
──大人になってから、絵本を好きになったんですね。「きょうはやまに」も子どもはもちろん、大人にも盛り上がってもらえたら嬉しいですね。ちなみに柴田さんは「きょうはやまに」の絵のなかで、これが印象的だなっていうのはありますか?

柴田:これは何百回と考えましたけど、どうしよう、やっぱ……この、蜂が襲ってくるシーンなんですけど、なぜか虎がいて(笑)。虎がいたんで、あとからテキストを追加して、「とら!?」っていれましたよね(笑) 

ハダ:蜂でもよかったんですけど、めちゃくちゃなことが起こる山の中で、蜂に追いかけられるだけっていうのも、ちょっと盛り上がりに欠けるかなと思って。普通にしてたら出会わない動物を描けたらいいなと思って虎にしたんですけど。

柴田:やっぱ、ハダさんも行ったる! っていう感じの人ですね。緩めないっていうか。色彩もやばいですよね。お花が白黒だったり、やばい世界。

ハダ:本当に薔薇も描いたことなかったですけど。
柴田さんが印象的で、後から加筆したというシーン
──ハダさんは柴田さんのテキストで、これは印象的だったというのはありますか?

ハダ:やっぱ、「あいすうめー」かな。急に、どこからアイスが来たのかわからんけど、なんかすごく爽快感と力強さみたいなのがあったので、ここを目指して描けばいいんだなって。
ハダさんがここを目指して描いたというシーン
──柴田さんとは雑誌の記事ページの取材で筑波山に登ったんですけど、そこでも山頂でアイスを食べましたね(笑)

柴田:山頂で何叫ぶかってやっぱりかなり迷うじゃないですか。なんか目標とかを叫ぶのもな~って感じですよね。なるべく、なるべく何気ないものをと思ってアイスと書いたんですけど。なんかこう、秘められた欲望を(笑)みたいな感じかな~。「やっほー」よりも「あいすうめー」!
──今度から山に登ったら、「あいすうめー」と叫ぼうと思います!
アイスうめ───

柴田聡子 | Satoko Shibata - 今日は山に | Kyouha Yamani _ Field Recording on Mt. Tsukuba by SaghrMatha

絵本のアイデアのもとになった歌「今日は山に」 絵本の掲載を記念して撮りおろしたスペシャルムービーが聞けます!
「絵本を“体感”する雑誌さがるまーた 2023 VOL.1 とにかく絵本が好きなんだ!」 (げんきMOOK)定価:3300円(税込み)

ソロ・アーティスト、柴田聡子にフォーカスした「Your Favorite Things」の新ヴァージョン「My Favorite Things」リリース! ライブ情報も

リリース後大きな反響となっている柴田さんの最新アルバム「Your Favorite Things」の新ヴァージョン「My Favorite Things」が2024年10月にリリースされます!

さらに11月には毎年恒例のひとりぼっちホール公演、今年はアルバム「My Favorite Things」のリリースを受け、東京に加えて初の大阪開催が決定!
柴田聡子のひとりぼっち’24 〜My Favorite Things〜
2024年11月13日(水) @ ABCホール 開場18:30 / 開演19:00
2024年11月24日(日) @ ヒューリックホール東京 開場16:00 / 開演17:00

Ticket 前売 5,000円 一般発売日 2024年9月21日(土)
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しばた さとこ

柴田 聡子

Satoko Shibata
シンガー・ソングライター、詩人

シンガー・ソングライター/詩人。北海道札幌市出身。武蔵野美術大学卒業、東京藝術大学大学院修了。 2010年、大学時代の恩師の一言をきっかけに活動を始める。 2012年、三沢洋紀プロデュース多重録音による1stアルバム『しばたさとこ島』でアルバムデビュー。以来、演劇の祭典、フェスティバル/トーキョー13では1時間に及ぶ独白のような作品『たのもしいむすめ』を発表するなど、歌うことを中心に活動の幅を広げ、2022年、6枚目のオリジナルアルバム「ぼちぼち銀河」をリリース。 2016年には第一詩集「さばーく」を上梓。同年、第5回エルスール財団新人賞<現代詩部門>を受賞。詩やエッセイ、絵本の物語などの寄稿も多数。2023年、足掛け7年にわたる文芸誌「文學界」での連載をまとめたエッセイ集「きれぎれのダイアリー」を上梓。詩人としても注目を集めている。 自身の作品発表以外にも、楽曲提供、映画やドラマへの出演、ミュージックビデオの撮影・編集を含めた完全単独制作など、その表現は形態を選ばない。 2023年11月22日、7枚目のアルバム『Your Favorite Things』のリリースを発表、同アルバムより先行シングル『白い椅子』をリリースした。

シンガー・ソングライター/詩人。北海道札幌市出身。武蔵野美術大学卒業、東京藝術大学大学院修了。 2010年、大学時代の恩師の一言をきっかけに活動を始める。 2012年、三沢洋紀プロデュース多重録音による1stアルバム『しばたさとこ島』でアルバムデビュー。以来、演劇の祭典、フェスティバル/トーキョー13では1時間に及ぶ独白のような作品『たのもしいむすめ』を発表するなど、歌うことを中心に活動の幅を広げ、2022年、6枚目のオリジナルアルバム「ぼちぼち銀河」をリリース。 2016年には第一詩集「さばーく」を上梓。同年、第5回エルスール財団新人賞<現代詩部門>を受賞。詩やエッセイ、絵本の物語などの寄稿も多数。2023年、足掛け7年にわたる文芸誌「文學界」での連載をまとめたエッセイ集「きれぎれのダイアリー」を上梓。詩人としても注目を集めている。 自身の作品発表以外にも、楽曲提供、映画やドラマへの出演、ミュージックビデオの撮影・編集を含めた完全単独制作など、その表現は形態を選ばない。 2023年11月22日、7枚目のアルバム『Your Favorite Things』のリリースを発表、同アルバムより先行シングル『白い椅子』をリリースした。

ハダ タカヒト

Takahito Hada
絵描き

1988年兵庫県生まれ。長野県在住。個展を中心に絵を発表し、主に子どもの本の挿絵、絵本の作画を手掛ける。絵本に『ろじうらの伝説』(作:柳家喬太郎 編:ばばけんいち/あかね書房)、『まどのそと』(文:佐野史郎 編:東雅夫/岩崎書店)など。

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1988年兵庫県生まれ。長野県在住。個展を中心に絵を発表し、主に子どもの本の挿絵、絵本の作画を手掛ける。絵本に『ろじうらの伝説』(作:柳家喬太郎 編:ばばけんいち/あかね書房)、『まどのそと』(文:佐野史郎 編:東雅夫/岩崎書店)など。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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