本記事は現在発売中の書籍『1日3分でしなやかな心が育つ 禅のことば』の一部を抜粋、編集したものです。
【顔横鼻直】
(がんのうびちょく)
直訳:
目は横にならび、鼻はたてに伸びている
メッセージ:
当たり前のことをちゃんとやる
このことばは鎌倉時代の日本のお坊さん・道元(どうげん)の話がもとになっています。
道元は中国(当時は宋(そう)という国)に仏教の修行に行き、日本に帰ってきました。
人々は道元が
「宋でなにか、悟りに至るためのとくべつな教えを身につけてきたんだろう」
と期待して質問します。
しかし、それに対して道元は「顔横鼻直」とだけ答えたのです。
道元がいいたかったこととは?
悟りに至るためには、目が横にならんで鼻がまっすぐたてに伸びているように、当たり前のことをやるしかない。
それが宋でいろいろ学び、道元が気づいたことだったのです。
成功に近道なし
いまはインターネットで
「これさえやれば成績アップ」
「これだけで絵がうまく描ける」
といった裏ワザ的な情報がかんたんに手に入ります。
でも、あまり裏ワザとかショートカットにばかり頼っていると、なかなか自分の力がつかなくて、あとで困ったことになることも少なくありません。
けっきょく成績を上げたいなら毎日コツコツ勉強するのがいいし、絵がうまくなりたいなら毎日描くのがいちばん。
それをつたえるのがこのことばなのです。
『1日3分でしなやかな心が育つ 禅のことば』
大愚元勝(監修)
定価:1,430円(税込)
ISBN:978-4-06-531752-5
イラスト©力石ありか
読者対象:小学校3年生以上
子どもたちが自分で感情をしずめるために役立つ24のメッセージを、超訳&イラストでわかりやすく解説。
大人が読んでも役立つ一冊です。
★同時発売★
『1日3分でやさしい心が育つ 聖書のことば』
佐藤優(監修)
定価:1,430円(税込)
ISBN:978-4-06-531753-2
イラスト©力石ありか
読者対象:小学校3年生以上
子どもたちが思いやりについて学べる24のメッセージを、超訳&イラストでわかりやすく解説。
大人が読んでも役立つ一冊です。
大愚 元勝
佛心宗大叢山福厳寺31代目住職。慈光グループ会長。僧名「大愚」は、何にもとらわれない自由な境地に達した者を表す。駒澤大学、曹洞宗大本山總持寺を経て、愛知学院大学大学院にて文学修士を取得。僧侶・事業家・作家・セラピスト・空手家といくつもの顔を持ち、「僧にあらず俗にあらず」を体現する移植の僧侶。令和元年、仏教の本質に立ち返り、「慈悲心、知恵、仏性を育む」ことを宗旨とする佛心宗を興し、従来の慣習や常識にとらわれない会員制寺院を創設。内弟子の育成、インターネットを通じた発信を精力的に行っており、YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」は登録者58万人を超える。 YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」
佛心宗大叢山福厳寺31代目住職。慈光グループ会長。僧名「大愚」は、何にもとらわれない自由な境地に達した者を表す。駒澤大学、曹洞宗大本山總持寺を経て、愛知学院大学大学院にて文学修士を取得。僧侶・事業家・作家・セラピスト・空手家といくつもの顔を持ち、「僧にあらず俗にあらず」を体現する移植の僧侶。令和元年、仏教の本質に立ち返り、「慈悲心、知恵、仏性を育む」ことを宗旨とする佛心宗を興し、従来の慣習や常識にとらわれない会員制寺院を創設。内弟子の育成、インターネットを通じた発信を精力的に行っており、YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」は登録者58万人を超える。 YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」