中学受験【親の伴走】 勉強方法を徹底解説 御三家・早慶進学8割以上の算数専門塾「フォトン算数クラブ」塾長 

フォトン算数クラブ・武井信達先生に聞く「中学受験の算数」 #1 ~算数が得意になる方法編~

教育ジャーナリスト:佐野 倫子

武井先生:やはり計算力は大切です。計算を間違えると、すべてが台無しになってしまいます。こと中学受験の算数においては、いかにそこでミスをしないかが大切です。

そもそも、計算力がないと家庭学習にも時間がかかり、そのうえ間違いが多いとやる気もなくなります。土台となる計算力は、未就学児~小学校低学年のうちから鍛えておくにこしたことはありません。

ところで「計算が速い」ということは、頭の回転が速い、ということだと思っていませんか?

──そうじゃないのですか!?

武井先生:厳密に言うと、計算は“覚えている数字と数字の組み合わせの答えを、いかに速く頭から引き出せるか”なんです。

「九九は暗記」と言えば皆さん納得されると思うのですが、実は足し算もパターンの暗記。足し算要素の組み合わせは、よく見ると81個しかないんです。

引き算も割り算も実は九九があるのです。無限にあるように見える計算は、実はそれだけの繰り返しなんです。

「計算は、実は暗記です」(武井先生)。
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武井先生:それをいかに素早く正確に頭から引き出してこられるか。要素を正確に覚えれば、速く計算をすることができるからです。

これなら、「数字の数だけ答えが無限にある!」と思うよりもやる気が湧いてきませんか? お子さんには、最初から四則演算(+、-、×、÷)の九九の仕組みや、パターンがあることを見せておきましょう。カードなどを利用し、それをランダムで覚えることを繰り返すことで、計算の土台ができ、速く正確になっていくんです。

ただし、これが意外に覚えられない。それだけ土台作りが大事ということです。

もちろん、これは四則演算の原理をはじめによく理解させたあとの話で、表面的に覚えても意味がありません。

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