【晩婚・40代で出産】人気イラストレーターが感じた高齢出産の「意外なメリット」「変わらなかったこと」

【若くないママでもいいことがたくさんある #2】晩婚夫婦の子育ては大変! でも40代の子育ては新鮮度が高い!

提供:KADOKAWA/メディアファクトリー

初めての子育ては戸惑いながらも幸せな毎日。ですが、子どもと向き合うには気持ちだけではなく体力も必要です。

20代・30代よりも40代の子育てはますますハードに感じるかもしれません。

ほのぼのコミックエッセイの第一線で活躍する『おかあさんライフ。』『お互い40代婚』著者イラストレーターたかぎなおこさんに、産後の様子と仕事への復帰を振り返ってもらいました(全2回の2回目、#1を読む)。

◆たかぎなおこ
三重県四日市市出身のイラストレーター。美術系短大およびデザイン専門学校卒業後、名古屋市のデザイン会社を経て1998年に上京。『150cmライフ。』でイラストエッセイデビュー。

『若くないママでもいいことがたくさんある』の連載は、全2回。
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帝王切開で無事出産! 母と義母の力を借りて子育てスタート

たかぎさんは42歳で出産。結婚から半年間の妊活期間を経て、おなかに新しい命を宿しました。

出産の兆しは予定日を4日過ぎて、ようやく陣痛らしき痛みが訪れます。ところが、病院に行くと、まだ早いと家に帰されてしまい痛みに堪え続けました。

一晩眠れないまま夜を明かした次の日の朝、やっとこさおなかを抱えてもう1度病院に行くと、破水していたことがわかりました。

びっくりしたたかぎさんは、「赤ちゃんが生まれるまであともう少し!」と思って耐え忍びます。夫もそばで見守り、喜びの瞬間を待ちました。

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その後、陣痛促進剤を投与してもらったりもしたのですが子宮口がなかなか全開にならず、最終的に帝王切開が決まり、夫に見送られて手術室へ。丸2日間まともに眠れていなかった状態での出産は、麻酔が効いて少しうとうとしてしまいましたが、無事に女の子を出産しました。

「いまだに、病院に行くベストなタイミングがいつだったのかよくわからないのですが、とにかく元気に生まれてくれて良かったです」(たかぎさん)

産後はおなかの痛みを抱えながら初乳がスタート。

「産院を選ぶときは、私が高齢出産だったこともあり、とにかく設備が整った大きい病院にしたのですが、出産してから気づいたのはそこが母乳推奨の病院だったことです。

私は、母乳の出があまりよくなかったのですが、入院中はミルクを最低限の量しかもらえず、娘が夜泣きするとおなかが空いているんじゃないかと思って、自分を責めてしまいつらかったです。“早く退院したいな〜”と、自分も一緒になって泣きました」(たかぎさん)

慣れない抱っこと泣いてばかりの赤ちゃんにたかぎさん自身、時間をとって食事をすることすらままならず、ベッドの上で授乳しながら食事をし、水分をたっぷり摂るなど入院期間中は母親になるための強化合宿のようだったと話します。

「でも、待望の退院する日にお会計をして、病院の外に出たらフワッと風が頰に当たって、その瞬間に急に不安になりましたね。ふにゃふにゃの赤ちゃんを抱えて、もう看護師もそばにいない外の世界に出てしまったと……」(たかぎさん)

退院後は三重県から実母が助っ人に到着。2週間の滞在で赤ちゃんの世話から家事まで手伝ってくれたので、頼れる家族のおかげで早めに体力の回復をします。テキパキ動く、元気な実母はとても頼り甲斐がありました。

「思えば上京後に、こんなに長く母と一緒に過ごしたことがなかったので、これも貴重な思い出です」(たかぎさん)

そして母も帰り、ようやく親子3人での生活がスタートしました。

保育園に落ちて待機児童に。義母の元へ通う3年間

出産後、たかぎさんはいつごろから仕事へ復帰されたのでしょうか。今までの生活とガラリと変わった状況には、著書『おかあさんライフ。』でも登場する義母のサポートが大きかったそうです。

生まれてから1ヵ月が過ぎたころ、娘「むーちゃん」をベビーカーに乗せて出かけた先は義母のところでした。

「このころから、徐々に仕事へ復帰しました。夫の実家ではお義母さんがお店をやっていて、なるべく娘がぐっすりお昼寝する午後の時間帯に連れていっていました。

出産前にくらべて仕事時間は半分くらいになってしまったので、仕事の量を減らしたり、夜は夫に寝かしつけてもらって、その間に仕事をしていました。それでも時間が足りず、お義母さんに店番をしながら娘を見てもらい、私はその間は仕事に集中させてもらいました。

お義母さんも娘に会うのを楽しみにしていて、いつもにこにこ出迎えてくれるのでとってもありがたかったです」(たかぎさん)

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たかぎさんは、嫁姑の良い関係性を築きながら、家族の協力も得て充実したママライフを送ります。ただ……、

「保育園を申し込んだのですが落ちてしまい、夫の実家通い生活は3年近く続きました。

その後は私から一緒に住まないかとお義母さんに提案して同居することになり、娘も幼稚園に入園しました。今も一緒に半二世帯住宅で暮らしています」

娘が家族のアイドルになり、家族同士をつなげてくれている存在になりました。

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