体幹を鍛えるトレーニングをする!
身体全体の機能を使う良い姿勢は、長時間続けていると疲れがでてしまいます。そこで、子どもの悪い姿勢パターンとしてもっとも多い「背中ぐちゃ」の子たちに効果的なトレーニングがあります。
「まずは、座った状態で両手を伸ばしてタオルを持ち、水平に引いて、肩甲骨を寄せるように動かす『プル』という動き。
そして、そのまま肩の後ろへ腕を回していく『エクステ』という動きの2パターンを繰り返します。座ったまま、タオル一枚で試せるのでぜひ実践してみてください」(武田先生)
凝り固まった肩を動かし、身体をほぐすこのトレーニング。それぞれ1日10回ずつ繰り返すだけで、肩の可動域がグッと広がります。
「タオルを持つときに、肘が下がってはダメ。顎(あご)は上がらず、目線はまっすぐがポイントです。勉強やゲームの合間のブレイクタイムに、親子で実践してみてください」(武田先生)
参考:平成25 年度 東京都教職員研修センター 子供の体幹を鍛える研究~正しい姿勢のもたらす教育的効果の検証~ 指導資料
とにかく外遊びで身体を使おう
良い姿勢のためにできることのラストは、なんと、とにかく外でよく遊ぶこと!
「現代の子の姿勢が悪くなったと言われるのは、ゲームやスマホの使用によるスクリーンタイムが増えたことも一因ですが、やはり前提に『体力が低下し、身体を支える筋力などが低下している』ということもあると思います」(武田先生)
スポーツ庁の調査の2020年度の調査(※1)によると、前回の東京オリンピック開催時(1964年度)の子どもと、現代(2020年度)の子どもたちの体力や運動能力を比較した結果、「体格はよくなっているが、体力は低下している」という結果が報告されています。
※1=スポーツ庁 令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果の概要について
「良い姿勢のために『もっと外でたくさん遊ぼう!』と言うと、子どもたちはビックリします。外遊びは成長過程の子どもの身体にとって、大事な要素がたくさん詰まっている。
走ることをはじめ、遊具を登ったり、ぶら下がったり、果ては転ぶことですら、身体全体を使うという面でとっても良いことなんですよ」(武田先生)