女子小中学生チームがVEX世界大会に出場 「ロボットをゼロから作り上げる面白さ」とは?

注目のアメリカ発STEM教材「VEXロボティクス」 #3 2023年VEX世界大会出場の小中学生女子チームインタビュー

コミュニケーションの大切さを知った世界大会

──世界大会に参加して、どんな学びがあったかを教えてください。

市川さん:2022年の世界大会は決勝まで行くことができましたが、2023年は決勝まで行くことができなくて悔しかったです。また、4人1チームで戦う難しさを感じました。

前島さん:私も同じです。チーム内でのチームワークもそうだし、“チームワークチャレンジ”ではほかのチームとも連携を取らなければならず、海外チームと組んで作戦を立てるときは英語でのやりとりになります。ちょっとした認識のズレやカン違いが、ミスに繫がることもあります。コミュニケーションは本当に大事だと思いました。

小林さん:私は、無力感を味わいました。世界は強すぎましたし、“スキルスチャレンジ”では私の不備でプログラミングが終わらず、さらに当日、締め切りが急に1~2時間早まってしまって、結局、得点ゼロで終わってしまいました。そこに、悔しさと後悔が残ります。

DOHSCHOOL』のメンバーは、オープニングセレモニーに浴衣で参加!  写真提供:市川晋也
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それぞれに学ぶことが多かったという世界大会。  写真提供:市川晋也

夢はVEXを将来の仕事にもつなげたい

──皆さんの、次の目標を聞かせてもらえますか?

市川さん:私はひとつ上のカテゴリ、VRCのチームに入ったので、また世界大会に出場したいです。V5はメンバーが高校生と中学3年生なので、さらにレベルが上がりますが、その中でも世界大会出場を目指したいと考えています。自分でプログラムが書けるようになりたいなと思い、Python(パイソン)というプログラミングの勉強も始めました。

また、今VEXでやっていることを将来の仕事にも繫げられたらいいなと思うようになりました。

新しいカテゴリでの世界大会出場を目指し、学びを続ける市川さん。  

前島さん:私の次の目標も、世界大会出場です。新チームは私のほかにも世界大会の経験者がいるので、どんなスケジュールで、どういう準備をする必要があるのかなど、経験してきたからこそわかることをみんなと共有していきたいです。

またコンペティションは本当にチームワークが大切。とくに世界大会では、英語でコミュニケーションを取る場面も出てくるので、それに向けた準備もしっかりしたいと思っています。

コンペティション参加を通じ、チームワークの重要性を痛感したという前島さん。

小林さん:私はプログラミングの力をもっと付けたいなと思って、今は市川さんと同じくPythonでプログラミングの勉強をしています。いずれはまたロボットコンペティションに戻ってやれたらいいなと思っています。

世界大会で味わった想いを胸に、さらなる飛躍を目指す小林さん。  撮影/日下部真紀

ゼロから作り上げる面白さが魅力

──改めて、VEXのどんなところに魅力を感じていますか?

市川さん:ほかのチームとの交流では、とくに海外のチームだと相手から来てくれるのを待つだけでは何も始まりません。自分から勇気を出して話しかけにいくといった、積極的な交流ができるというのは魅力的だなと思います。

前島さん:VEXのコンペティションは、チームワークとコミュニケーションがあるからこそ戦えると思っています。コミュニケーションはいちばん重要! チームのメンバーとはこまめにコミュニケーションを取り、目指す方向を揃えていく、そういうチームワークを学べる場だと思います。

小林さん:VEXはパーツも豊富にあり、ゼロからロボットを作ることができます。またプログラムも、ゼロから自分たちの手で作り上げていくところに魅力やよさを感じています。

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VEXを通してさまざまな学びを得られると話してくれた市川さん、前島さん、小林さん、ありがとうございました。

次回4回目は、公立小学校の有志で立ち上げられたガレージチーム『みやかみVEXクラブ』にについてレポートします。ご期待ください!

取材・文/木下千寿

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(※4回目は2024年2月3日公開。公開日までリンク無効)

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きのした ちず

木下 千寿

ライター

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。